ブロンクスのファンは、すでに堪忍袋の緒が切れているようだ。インド系の米メディア「スポーツキーダ」が報じたところによれば今冬、ヤンキースのオフシーズンの静けさにファンの不満が一気に噴き出しているという。発端となったのは、ヤンキースが4日(日本時間5日)にベテランのポール・デヨング内野手(32)とマイナー契約で合意したと、米スポーツ専門局「ESPN」などの現地主要メディアによって一斉に伝えられたことだった。
ESPNなどによると、デヨングは今春のスプリングトレーニングに招待選手として参加し、メジャー昇格を果たす場合には今季年俸が100万ドル(約1億5500万円)になるという。2019年のカージナルス時代に1度だけ球宴出場歴があるものの、近年は不振にさいなまれている。MLB9年目の昨季もナショナルズで57試合に出場し、打率2割2分8厘、6本塁打、23打点、4盗塁。期待に応えられず今オフにFAとなっていた。
そうした背景からNYYのファンはデヨングとの契約報道直後からSNS上に辛らつな声を書き込んでおり、同メディアも詳細に紹介。X上の「ブルージェイズに比べればヤンキースはマイナーリーグ」「ニュースを見るたびに恥ずかしくなる」などといった書き込みを掲載し「名門球団とは思えない動きへの失望があらわになった」と評している。地元ニューヨークメディアの間ではデヨングの獲得について「遊撃を中心に複数ポジションを守れる〝保険的補強〟」ととらえられているものの、ブロンクスのファンの目には物足りなく映ったようだ。
怒りを増幅させているのが、同じア・リーグ東地区のライバル・ブルージェイズとの対比だ。今オフのトロントは積極的に資金を投じており、4日(同5日)もポスティングシステムで巨人から岡本和真内野手(29)を獲得したことを発表。一方でヤンキースは同じ巨人から2002年オフに当時現役でチームの主砲だった松井秀喜氏をFA補強した歴史もありながら、ライバル球団の岡本獲得を〝静観〟したことで同メディアは「ブロンクスのファンはゴジラに帰ってきてほしいような思いを抱いていることだろう」と論じている。
ヤンキースはブルージェイズからFAとなっているボー・ビシェット内野手(27)に関心を示していると報じられながら、具体的な動きは見られない。こうした停滞感が、編成トップのブライアン・キャッシュマンGM(58)への批判も強めているようだ。
大型補強を続けるブルージェイズと、慎重姿勢のヤンキース――。ますます浮き彫りとなる両軍のコントラストこそが、ブロンクスに怒号が飛び交う最大の要因となっている。












