巨人からポスティングシステムでメジャー移籍を果たした岡本和真内野手(29)のブルージェイズ入りは、トロントだけでなくフィラデルフィアにも思わぬ恩恵をもたらす可能性がある――。米メディア「ファンサイデッド」は3日に岡本とブルージェイズが4年総額6000万ドル(約94億円)で契約合意に達したことを受け、「フィリーズにとって幸運の裏返し」と位置づけた。

 今オフ、フィリーズはFAとなっていた強打者カイル・シュワバー外野手(32)との再契約を最優先事項として動き、ひとまず主軸維持には成功した。

 一方で、日本市場への挑戦という点では2023年オフに当時オリックスからMLBへポスティング移籍を目指した山本由伸投手(27=ドジャース)、そして今オフも獲得調査を進めていた岡本の獲得に〝失敗〟。だが前出のファンサイデッドは、ここで視点を転じる。ブルージェイズが岡本に大型資金を投じたことで、FAとなっている遊撃手のボー・ビシェットにこれ以上の〝残留投資〟を行う余地がなくなり、結果としてフィリーズに「道が開けた」という指摘だ。

 27歳のビシェットはオールスター2度選出、安打王の実績を持つMLB屈指の好打者。遊撃にこだわらず、二塁や三塁へのコンバートにも前向きとされ、攻守の起爆剤として高く評価されている。ヒザの負傷を抱えながら昨季終盤からドジャースとのワールドシリーズで存在感を示した点も、評価を後押しする材料だ。

 フィリーズはすでに高額年俸帯に足を踏み入れているが、球団は依然として財政的な柔軟性を残している。岡本獲得競争に敗れた〝その先〟に、より大きな一手が潜んでいる――。同メディアは、そうしたからめ手を駆使するストーブリーグの連鎖を見逃していない。