2年ぶりのセ・リーグ優勝を目指す巨人がストーブリーグで大苦戦を強いられている。

 今季はエース・戸郷を筆頭に先発投手陣が軒並み苦しみ、2桁勝利を挙げたのは山崎(11勝)のみ。オフには最大の課題の先発補強に乗り出したが、国内FA権を行使した柳は中日に残留し、メジャー帰りの前田は楽天に入団…。今季6勝をマークしたグリフィンはナショナルズ移籍が決まって退団となった。

 そして米球界復帰も視野に入れ、ソフトバンクから自由契約となっていた2年連続の最多勝右腕・有原航平投手(33)が、古巣の日本ハムに移籍することが25日に判明。北浦(前日本ハム)、板東(前ソフトバンク)らの獲得で底上げを図っているものの、〝有原争奪戦〟に敗れたことでまたしても主戦投手を逃す格好となった。

 一連の惨敗劇に、チーム関係者からも「大きな課題でもある先発投手の穴埋めはまだまだ安心できない状態。獲得交渉で負けが込んでいるのはもちろん痛手ではある」と悲痛な声が出ている。

 一方、わずかな光明も差しているという。前出関係者は「球団が新戦力獲得に大きく動いたことをきっかけに、現有戦力の投手陣には目の色を変えて練習に取り組んでいる選手も多い。ローテをつかみかけた投手も『このままじゃ来季は使われなくなってもおかしくない』と危機感が生まれたんでしょう」と変化を指摘。補強の失敗続きは誤算以外の何物でもないが、先発陣の物足りなさに対する球団側のメッセージでもある。

「選手の意識改革にいい影響があったとしたら、これまでの球団のアクションも無駄ではなかったのかな…」(同)。〝無言のムチ〟で尻に火がついた若手たちが急成長を遂げるかもしれない。