虎の黄金ルーキーに愛あるゲキだ。今秋のドラフト会議で3球団競合の末、阪神に1位で入団した立石正広内野手(22=創価大)に恩師から辛口エールが送られた。
大学2年の春に3冠王、4年春には2冠とMVPに輝いた立石は〝世代ナンバーワン・スラッガー〟と称され、プロ1年目の目標には「2桁本塁打」を掲げている。即戦力として期待される逸材を4年間見守ってきた同大の佐藤康弘監督(58)は「とにかく一生懸命な子でした。ヘッドスピードは周りよりも抜けていましたね」と振り返る。
特に印象的だったというのはキャプテンに就任した4年夏だ。8月1日のオープン戦で右足首を捻挫し、約1か月間離脱。それでも立石はひたむきに野球と向き合い「松葉づえをついてでもグラウンドに来て、手伝いなど全てやってくれたので。そういうところは本当すごいなと思いましたね」と舌を巻いた。
技術面で最も成長を感じたのが守備だ。入学当初は送球ミスや失策も目立ったが、地道な反復練習を重ねて大きく進化。恩師も「守備は本当にうまくなりました。守備と足に関しては一軍でもすぐにやっていけると思います」と太鼓判を押す。
一方、今年7月に出場した大学ジャパンでは打撃で思うような結果を残せなかったが、守備力は高く評価された。佐藤監督によると、指揮官を務めた慶大・堀井監督から「立石はダブルプレーが取れる選手。肩が強くて捕ってからの動きが速いので、確実にゲッツーが取れる。守備で助けられた」と声をかけられたという。
ただ、武器でもある打撃には厳しい姿勢を崩さなかった。
「飛ばす力はあります。でも、プロの一線を走る投手の球を最初から打てるわけがない。いきなり打てたら逆におかしいですよ」(佐藤監督)
4年秋のリーグ戦後には、本人の自覚を促すため「立石のせいで最後負けたんだよ」とあえて厳しい言葉もかけた。「ドラフトで3球団競合されるくらい注目されている選手。それぐらい責任は感じてもらわないと困りますから」。プロでの大成を願う恩師に力強い打撃で応えたいところだ。












