打てば打つほどファンの胃袋は満たされ、スポンサーの懐は痛む。ロイヤルズの〝打ち過ぎ〟が、球場外の人気キャンペーンを動かした。英老舗タブロイド紙「ザ・サン」米国版は8日(日本時間同日)、米外食チェーン「ハワイアン・ブラザーズ」がロイヤルズとの提携企画「プレーツ・フォー・プレーツ」を事実上、見直したと報じた。
同企画は本拠地カウフマン・スタジアムでロイヤルズが6点以上を挙げた翌日、会員にクラシックプレートを無料提供するというもの。開幕から本拠地19試合の時点で条件達成は8度に上り、27店舗で4万2000食以上が配られ、2万4000人超の新規会員登録も生んだという。
確かに宣伝効果は抜群だった。だが、想定を超えた反響は現場を直撃した。店側は「皆さんは私たちのレストランを満員にし、ソーシャルメディアを盛り上げた」と感謝する一方で「長期的に持続可能で、刺激的で、活気のあるものにするため」と説明。今後はロイヤルズが本拠地で6点以上を挙げた翌日に、1皿を購入すればもう1皿が無料になる方式へ切り替える。1皿12・99ドル(約2030円)の〝完全無料〟は、あまりに景気が良すぎた格好だ。
もっとも、ロイヤルズ自体が独走しているわけではない。7日(日本時間8日)のガーディアンズ戦(カウフマン・スタジアム)は5―8で敗れ、2連敗。ボビー・ウィットJr.内野手(25)が4打数4安打1四球、ビニー・パスカンティーノ内野手(28)とともに一発を放ったが、先発セス・ルーゴ投手(36)が4回4失点と崩れた。チームは17勝21敗でア・リーグ中地区4位に沈む。
それでも本拠地では打線の爆発力が、企業の計算を狂わせるほどだった。ハワイアン・ブラザーズのスコット・T・フォードCEO(54)はX(旧ツイッター)上で「最高だよ! ロイヤルズ頑張れ!!!」と歓迎していたが、無料の熱狂は早くも有料を伴う祝祭へ姿を変えた。ロイヤルズに必要なのはファンの空腹を満たす6点ではなく、順位表を押し上げる白星だ。












