先発陣の火消し役が踏ん張っても、打線が沈黙すれば順位表は冷酷に動かない。米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」は7日(現地時間)、ブルージェイズのパトリック・コービン投手(36)に焦点を当てた。2019年にナショナルズの世界一に貢献した左腕は、その後に苦しい年月を過ごしたが、今季は故障者が相次ぐトロントの先発ローテーションで〝穴埋め以上〟の存在感を示している。
6日(日本時間7日)のレイズ戦(トロピカーナフィールド)でも、コービンは5回1/3を5安打2失点。勝敗は1敗目となったが、大崩れはしなかった。相手のレイズは同じア・リーグ東地区で本拠地10連勝、直近13戦12勝と勢いに乗る難敵。そこで試合の形を保った意味は確かに小さくない。問題はその先だ。
ブルージェイズは打線が4安打に封じられ、0―3で完封負け。4連敗で16勝21敗となり、地区4位。首位ヤンキースとは9ゲーム差、ワイルドカード圏にも1・5ゲーム差をつけられている。
その中で気を吐いているのが、岡本和真内野手(29)だ。この日は「2番・三塁」で先発し、初回一死から左翼線へ痛烈な二塁打。3打数1安打1四球で、6試合連続安打、9試合連続出塁とした。5日(同6日)には2試合ぶりの10号ソロを放っており、5月は5戦5発の量産態勢。今季成績も打率2割4分6厘、10本塁打、23打点、OPS・824と、メジャー1年目ながら中軸級の数字を残している。チームが沈むほど、その存在感だけが逆に浮き上がる構図だ。
コービンの再生は、ブルージェイズにとって確かに救いだ。コディ・ポンス投手(32)は今季絶望、ホセ・ベリオス投手(31)は検査待ち、シェーン・ビーバー(30)やマックス・シャーザー投手(41)の状態も不透明。だからこそ、36歳左腕の安定感は価値がある。ただ、先発が試合を壊さなくても、打線が沈黙すれば勝てない。岡本の一打が希望で終わるのか、反攻の導火線になるのか。トロントの浮上は、そこにかかっている。












