根本の迷走は消えない。エンゼルスが抱える問題はもはや一敗一勝の話ではなく、球団設計そのものに及び始めている。米有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」は7日(日本時間同日)、エンゼルスのペリー・ミナシアンGM(46)がチームを「非常に競争力がある」と強調している一方、ファンの失望感が限界に近づいていると報じた。

 ドジャースの成功の陰で同じLAエリアに属するアナハイムに本拠地を起きながら存在感を失い、FA補強の失敗、低迷するファーム組織、12年連続でポストシーズンから遠ざかる現実が重くのしかかる。ミナシアンGMは2020年11月から現職に就きマイク・トラウト外野手(34)、2023年までは大谷を擁しながらも勝てず編成の芯は見えてこない。

 6日(日本時間7日)のホワイトソックス戦(エンゼルスタジアム)は8―2で快勝した。捕手トラビス・ダーノー(37)が2回に今季1号の3ランを放ち、右腕ウォルバート・ウレーニャ投手(22)が6回1失点でメジャー初勝利。4月16、17日以来の連勝と本拠地カード勝ち越しにもなった。だが、成績は15勝23敗。ア・リーグ西地区ではアストロズと並ぶ最下位タイで、ア・リーグ全体でも下位に沈む。

 象徴的なのが菊池雄星投手(34)だ。3年6300万ドル(約94億5000万円)で迎えた左腕は、今季7試合で0勝3敗、防御率5・81、31回で33奪三振、WHIP1・58。4月29日(日本時間30日)のホワイトソックス戦で2回無失点の後、3回前の投球練習中に左肩の張りを訴えて降板し、5月3日(同4日)に左肩炎症で15日間の負傷者リスト(IL)入りした。MRI検査後も復帰時期は定まっていない。

 一夜の快勝は、確かに暗闇の中の小さな灯だった。だが、高額補強は故障で止まり、若手の台頭もチーム全体の浮上には直結しない。ミナシアンGMの言う「競争力」が本物なら、そろそろ順位表で示すしかない。言葉だけが先行する限り、エンゼルスの迷走補強に向けられる視線は、ますます冷たくなる。