広島の本拠地マツダスタジアムでは今オフ、一、三塁側のブルペンで改修工事が行われている。これまで冷暖房設備がなかった同エリアに空調を新設するもので、来季からの使用開始を予定している。
背景にあるのは、年々深刻さを増す夏場の酷暑対策だ。今回の工事は赤ヘル選手会が球団に要望し、実現したもの。今季まで選手会長を務めた堂林翔太内野手(34)は「球団の方々が今年も僕らのプレー環境を考えて、動いてくださったことに感謝しています」と頭を下げた。
近年、広島でも最高気温が40度に迫る日が珍しくなくなった。屋外球場のマツダスタジアムでは、試合前練習の時間帯に「不要不急の外出を控える」レベルの熱中症警戒アラートが発表される日もある。そうした中、選手が体を休められる「涼」のスペースが増えることは、ナインにとって大きな意味を持つ。
昨季はベンチ内、今季はブルペンと球団は段階的に酷暑対策の施設改修を進めてきた。その流れもあって選手たちの間では来季以降、さらなる〝本丸〟への手入れを期待する声も上がっている。
複数の選手が口をそろえるのが、球場に隣接する室内練習場の環境整備だ。「来年以降、ここにも空調が入るようになるといいんですけど…」という声も聞かれる。
練習施設という性質上、長時間滞在するケースは多くない。夏場は窓を開け、冷風機などで対応できないわけではないが、理由は快適性だけではないという。甲子園や横浜スタジアムなど同じ屋外球場でも、付帯施設の室内練習場にはすでに空調が完備されている球場もある。「自分たちも横浜や甲子園で雨天中止になった場合、相手の施設を使って練習することもありますから」との指摘も聞こえてくるように、そうした〝お互いさま〟の観点も要望の背景にあるようだ。
いずれにせよ本拠地球場の環境改善は、選手の声を球団に届ける選手会の役割が大きい。来年は、どの要望が実を結ぶのか。マツダスタジアムの進化から、目が離せない。












