多くの育成選手にとってタイムリミットとなる「3年」。限られた時間で結果を残すことが求められる厳しい世界で来季、6年目を迎える若鷹がいた。それが桑原秀侍内野手(23)だ。投手として入団したが、2024年から内野手登録になり、今季は主に外野手として支配下のチャンスをうかがった。過去にもほとんど例のない育成6年目シーズンへ、若鷹のラストチャンスへの思いを直撃した。

守備でも躍動するソフトバンク・桑原秀侍
守備でも躍動するソフトバンク・桑原秀侍

 ──今オフ、力を入れて取り組んでいることは

 桑原 今は打撃に重点的に取り組んでいる。どうしても軸足の体重が踏み込む時に抜けてしまって、下半身の力がうまくバットに伝えられてなかったので、それを改善している途中ですね。荒金(コーディネーター)さんからいろいろ聞いて、参考にさせてもらってます。

 ──今季は後半になって状態が上がってきた

 桑原 毎年シーズン春先にどうしても自分の中でも納得いかないことばかりで。一番結果出さないといけない時期に出せていないというのがあるので。来シーズンは最初から自分のベストに持っていけるように、と考えてます。

 ──具体的には何を変える

 桑原 去年まではオフシーズンはとりあえず(バットを)強く振ってスイングスピードを上げる取り組みをしていたんですけど、その影響かフォームが崩れて前から来る球に合わせられないことが多かった。(レベルアップのため)強く振ることも大事なんですけど、まずは対投手なので、そこに合わせられる、より実戦に近いスイングをしていきたい。

 ──6年目の来季は結果が求められる

 桑原 結果出さないと評価もしてもらえないので。かといって、結果を意識しすぎたら自分のスタイルが出せないかなとも思う。自分がやれることをやって、結果がついてくる形になったら一番いいかなと思います。

 ──秋ごろは正直、ザワついた胸の内もあった

 桑原 そうですね、結構ありましたね。11月に電話で来季の契約の話をしてもらった。もう1年いただけるっていう判断をしてもらったので、そこは自分の期待が込められてるなと思うので、応えられるように頑張っていきたい。

これまでは先輩・今宮健太(中)と自主トレをともにしてきた桑原(右)。左は勝連大稀
これまでは先輩・今宮健太(中)と自主トレをともにしてきた桑原(右)。左は勝連大稀

 ──今の高卒ルーキーと年齢差を実感することはあるか

 桑原 ありますね。入ってきた時は18歳で(今はもう)23歳かと。5年ってだいぶ早いなと思いましたね。(高卒ルーキーとは)こんな離れてるんだと思いますね。年齢感じるな、初々しいなと思いますね。

 ──お年玉をあげたりする機会もあるのでは

 桑原 そうですね…僕には兄がいるんですけど、兄の家庭で先月女の子生まれて。まだ会ってないんですけど、あげるかもしれないですね。でも、僕出産祝いとしてベビーカーを買ったんですよ。それがお年玉でいいかなと(笑い)。

 ──自主トレはずっとやってきた今宮の元を離れる

 桑原 今年は小中と一緒に野球をやっていた中日の津田(啓史内野手=23)と一緒に熊本でやろうかなと思ってます。最初は今宮さんのところでお願いしたかったんですけど、今宮さんから『お前はバッティングが武器になるから、俺のところでやりよるかは、もっと自分でやれ』と言われて。今宮さんからも期待されていると思うので、来年は期待に応えられるように頑張りたい。

 ──今季一番印象的だったこと

 桑原 モチベーションを上げられたのは、それこそ二軍で今宮さんと一緒に(試合に)出られたこと。初めての機会ですごく楽しかったですね。一緒に一軍の舞台でプレーしたいな、と強く思いました。守備の時は(僕が)センターで今宮さんからすごくいろんな声をかけられて、いろんなところを見てるんだなと。やっぱり一軍選手はすごいなと思いました。

 ──来季の目標を

 桑原 もちろん支配下っていうのは絶対。球団からは守備も走塁も全部期待されてると言われた。全部頑張りたいとは思うんですけど、僕は自分の武器をバッティングだと思っている。なので、支配下になって一軍戦でホームランを打ちたいですね。僕の長打力をアピールしたいです。

今年こそ支配下登録をつかめるか
今年こそ支配下登録をつかめるか

 ☆くわはら・しゅうじ 2002年5月29日、熊本県熊本市生まれ。右投げ右打ち、内野手。背番号124。身長176センチ、体重81キロ。神村学園高では投打で活躍し、2年夏には甲子園出場も果たした。2020年育成ドラフト3位でホークスに入団。今季は春先に打撃を崩したものの、最終的に二軍戦で23試合に出場し打率2割5分9厘、0本塁打、6打点を記録。非公式戦では81試合に出場し打率2割6分2厘、8本塁打、31打点。