実りの3年目へ――。オフシーズンに入っても、ファーム施設のある筑後で闘志を燃やす選手がいた。それが育成2年目の佐倉侠史朗内野手(20)だ。2023年育成ドラフト3位でホークスに入団した佐倉は今季、二軍戦初出場を果たすと、宮崎フェニックス・リーグでは他球団のくふうハヤテに派遣。複数本塁打を放つなど、快音を響かせた。ドラフトでは同学年の佐々木麟太郎がホークスから1位指名。同世代の刺激を受けながら、着実にプロの階段を上る20歳の胸の内に直撃した。
──今季はどんな一年だったか
佐倉 去年より濃い一年だったと思います。去年は三、四軍戦しか出られなかったところを、1試合だけですけど、二軍戦に出してもらって。打てたとこはよかったし、打てない部分もあったので。いいところも反省も見つかったのはよかったなと。派遣で違うチームに行かせていただいて、違うチームでやるメリットだったり、違うチームの空気感、考え方だったりを感じてプラスなことが多かった。濃かったかなと思います。
──打撃面での手応えと課題
佐倉 良かったのはホームラン数が増えたこと。課題は(本塁打を)もっと増やせたし、夏バテしてバットを振る力が弱くなった。守備の課題もあるんですけど、僕は打撃を売りにしている選手。いつもより振りが弱いっていうのはすごいネックなことだし、マイナス要素になってしまう。そこが課題かなと思います。
──本塁打が増えた要因は
佐倉 体が絞れたことですかね。(シーズン前から)10キロぐらい落としたので、それも筋肉が落ちたんじゃなくて、体脂肪で落としたっていうのが一番良かった。体のキレだったりスイングスピードだったり、そういうのが早くなったのが増えた要因だと思います。
──減量はどうやって
佐倉 食事の取り方を変えて体にいいのを多くとって、運動量を少しずつ増やした。間食をなくしてその分1食の取り方を考えて、そこで補うことを意識した。
──絶った間食は
佐倉 スナック系ですね、大好きなので。プリングルスのサワークリーム&オニオンが好きでよく食べてたんですけど、やめました。スナックやめたのが良かったですね(笑い)。
──くふうハヤテへの派遣で感じた違う空気感とは
佐倉 ホークスだったら「あの選手を抜かそう」とか自分の立ち位置だったり目指す場所、目標がわかりやすい。でも、くふうハヤテさんの選手は二軍戦までしか出られないし(目指す地点が)見えづらい、モチベーションが保ちづらい部分もあると思う。そういう中でも、(くふうハヤテの選手が)試合終わりに全員でバット振ったり、練習したりしているのを見て刺激を受けた。僕ももっとやっていかないといけないなと思いました。
──派遣中のフェニックス・リーグでは打ちまくった
佐倉 その期間はいつも以上にアピールしてやろうと思ってて、相手投手の映像をよく見ました。三軍よりも二軍の試合の方が投手の映像とかもよく見れるので、二軍の投手が多い中で、どういう配球してくるとか、どういう球投げるとかをいつも以上にわかっていたのもあるし、くふうハヤテさんがやりやすい環境を作ってくれたので。いつも以上に自分の打撃に集中できたなっていうのはありますね。
──同学年の佐々木麟太郎がホークスに1位指名された
佐倉 最初はビックリしたし、同じポジションでかぶってるから来ないでくれと思ったんですけど。今は逆に来てくれた方がいいというか、それがプラスになって、今すごい自分のモチベーションにもなっている。僕も支配下になって競えるぐらいにならないとなって思いますし。だから、僕としては来てほしい。なんなら勝負して勝てるなら勝ってみろぐらいの気持ちでやれたら。仮に来なかったとしても(決断までの間)僕は想定して成長できる。
──11月に20歳になった。やってみたいことは
佐倉 なんだろうな…。年齢確認されてみたいですね。免許証とかマイナンバーとか見せたいですね。あとは大人の趣味を見つけたいですね、釣りとか。ゴルフは最近(チームメイトに)連れていかれるんですけど、まだ完全にはハマってないので。そういう大人の休日というか、趣味を見つけられたら。
──来季へ向けての意気込みをお願いします
佐倉 (育成の3年目で)勝負の年とも言われるんですけど、クビにおびえていたら結果も出ないと思うので。もうこれ以上はできないぐらいやって、自信をつけてキャンプからアピールしていきたいです。
☆さくら・きょうしろう 2005年11月3日生まれ 福岡県久留米市出身。右投げ左打ち、内野手。背番号129。身長184センチ、体重100キロ。九州国際大付高では早くから頭角を現し、1年秋の明治神宮大会ではホークスで同僚の前田悠から本塁打も放った。3年時は主将としてチームをけん引。高校通算31本塁打の長打力が評価され、23年育成ドラフト3位でソフトバンクに入団した。今年は二軍戦にも出場し、安打も記録。非公式戦では95試合に出場し、打率2割9分、12本塁打、66打点。













