ソフトバンクから戦力外通告を受けて現役続行を希望していた武田翔太投手(32)が韓国プロ野球(KBO)のSSGランダースに加入することが15日、分かった。KBOは2026年から「アジアクォーター制」を導入。元来、KBO各球団は外国人選手を3人まで保有できるが、今回の「アジアクォーター制」の活用によりアジア、豪州籍選手に限り、別に1人まで獲得することが可能になった。注目の「アジア枠」でSSGが獲得にこぎつけたのが、日本で実績十分の右腕だった。

 SSGは元日本代表でWBC出場経験もあるNPB通算66勝右腕の動向をかねて注視。先発ローテーション強化のため、ソフトバンクの戦力外通告後すぐにオファーを提示していた。

 武田は24年4月に右肘内側側副靱帯再建術(トミー・ジョン手術)を受け、直近2シーズン一軍での登板がなかった。それでも9月の二軍戦では最速149キロをマーク。トミー・ジョン手術からの回復途中とされる中での出力十分のボールに、本人も完全復活への自信をつかんでいた。

通告直後の対応でも、表情は暗くなかった武田翔太
通告直後の対応でも、表情は暗くなかった武田翔太

 かねて海外志向が強かった32歳は、ソフトバンクから来季構想外を伝えられた時点で「一番最初に声をかけてくれた球団」を新天地にしたい考えを持っていた。SSGとの契約に縁を感じ、韓国で再出発することを決めた。

 かつて2年連続2ケタ勝利を挙げるなどホークスのエース候補と目され、そのポテンシャルを工藤公康元監督らが同世代の千賀(メッツ)以上に高く評価していた。「トミー・ジョン手術から復活を果たした選手も多い。155キロは出せる感覚がある」と再起をかける武田。類まれな潜在能力を出し切れなかっただけに、カムバックへの思いは強い。