宮崎市内で合宿を行っている侍ジャパンが8日、初の実戦形式での練習を行った。
投手陣では高橋宏(中日)、曽谷(オリックス)、北山(日本ハム)、藤平(楽天)らが登板。野手陣が「ライブBP」の形式で、代わる代わる打席に入り、実戦打撃を行った。
投打にこのメニューを取り入れた目的は「ピッチクロック」「ピッチコム」が導入されるWBCルールに対応するためだ。投手は捕手の返球を受けてから、無走者時で15秒以内、有走者時で18秒以内で投球動作を行わなければならず、試合進行も、打者を打ち取り「アウト」が完了した瞬間から、30秒以内に次打者への投球準備に移らなければならない。
そんなNPBルールとは違う試合進行の流れのなかで、やや〝ドタバタ感〟があったのは、打者の方だ。WBCルールでは、前の打者の「結果」が判明後、投手側が次打者の投球準備に移る30秒間のうちの「残り8秒」までに、打者は打席内で「構えて」おかなければならないためだ。仮に主審から間に合っていないと判断されれば「1ストライク」が宣告される。
NPBでは打者の打席登場曲が流れ、個々が自分のルーティンに没頭しする〝インターバル〟の時間が、WBCルールでは大幅に削られることになる。この日は、どの打者も打席に向かう際は、ネクストバッターサークルから早歩き。なかには、ショートダッシュのようなスピード感で向かう打者もいた。
実はこれは事前の〝指示〟によるもの。梵英心内野守備走塁コーチは「野手にはとにかく急ぎ気味で打席に入って『どうなるか』をやってみようと」と声をかけ、実際に普段の3~4秒程度の急ぐ意識で打席に向かわせたという。
さらにその後は「アウト、セーフに関係なく前の打者の打球の結果が見えたら、もう(打席へ)『歩き出せ』と。相手の守備結果に関係なく(打席周辺へ)『出て来い』と。で、すぐに『こちらを見ろ』と」。これは、有走者時にベンチから送られるサイン確認の時間を意識させたものだ。
実際にこの日のライブBPでも「走者一塁」では、どの打者も打席に入ると、すぐに三塁コーチボックスにいた梵コーチのアクションを確認する行動を取っていた。
「一番は時間に慣れる。体にしみ込ませないといけない。サインを見るタイミングと(ネクスト・サークルから)サインを見るまでに迎えるまでの時間の間隔として、どんなものなのか」(梵コーチ)
各打者に徹底させたのは、この日はここまで。梵コーチは、実際には「サインは出してないです」と、まずは〝肌感覚〟を養うことを目的としたことを明かす。
「けっこう急ぐっていうのは、選手も分かったと思います」
10日の練習試合・広島戦からは、打席へ向かう際の基本的なスピード感のほかに、有走者時では「犠打」「盗塁」「エンドラン」等のサインも組み込んでいくという。












