ソフトバンク・山川穂高内野手(33)が来季35歳のプロ13年目シーズンに臨む。4日に福岡県内の野球場で打撃練習を行い、シーズン中も使用する緩いカーブマシン相手に1時間以上にわたりバットを振り込んだ。快音を響かせ、スタンドインした打球は実に80発。日本シリーズから続く好感触に手応えを口にし、来季に向けて自らの体を今まで以上に鍛え抜く覚悟も示した。

 今季の成績は打率2割2分6厘、23本塁打、62打点。過去に40本塁打以上を3度記録している山川にとっては、満足のいかない結果だった。加えてケアは欠かさなくとも「アキレス腱も限界だった」と体の負担も感じ取っていた。11月23日生まれの山川にとって来年は35歳を迎えるシーズン。これまで以上に練習量を抑えて調整したとしても不思議ではない。

 それにもかかわらず、山川は「今までで一番練習する」と口にした。実際、すでに球場を借りて来年2月のキャンプインまで約3か月に及ぶ鍛錬を開始している。その裏には、鷹の背番号5なりの考え方があった。山川が練習で大事にするのは「きっかけをつかむこと」だ。今季は開幕から終了まで〝量産態勢〟に入るためのいい感覚をつかみきれず、最後の最後となった頂上決戦の日本シリーズで3戦連発とようやく糸口が見つかった。山川によれば今季、苦しんだ要因は「いい感覚が来なかった」のではなく「いい感覚が来るまで練習できなかった」ことにあるという。

「若い頃は試合が終わった後に0時とか1時くらいまで、バットを振り込んで『これだ!』と思うものをつかめた。ただ、今年はなかなかそういった練習ができなかった」。母数となる練習量が増えれば、きっかけをつかむための試行回数も増える。ケアも入念に行いながら、それだけの練習量に耐えられるコンディションを今オフでつくることが是が非でも必要となるわけだ。

 目指すのは、2022年以来となる40本塁打超え。「24年も34本打ちましたけど、自分の中であの数字は不本意」。鷹の大砲は静かに闘志を燃やしている。