ドジャース・山本由伸投手(27)のポストシーズン(PS)での快投が、今オフのポスティング移籍を目指す西武・今井達也投手(27)の市場価値を高めている。

 山本はブルージェイズとのワールドシリーズ第2戦で完投勝利。PSでの2戦連続完投は、2001年のカート・シリング(ダイヤモンドバックス)以来、24年ぶりの快挙となった。本人は「今日は絶対勝たなきゃいけないなと気持ちが入りました。チームの戦力になれたという実感がすごくするのでうれしい」と満足げで、米メディア「ドジャースネーション」もX(旧ツイッター)で「彼の(12年)3億2500万ドル(約465億円=当時)の契約は安すぎたかもしれない」と大絶賛した。

 今年のPSでは山本、佐々木も守護神として強烈な輝きを放ち、米メディアの間では「今後、一番恩恵を受けるのはタツヤ・イマイだろう」との見通しがささやかれている。

 先のナ・リーグ優勝決定シリーズでは、今井の代理人であるスコット・ボラス氏(72)がドジャースタジアムで一部メディアに応対。西武側に今オフのポスティング移籍を打診中の今井について「素晴らしい才能だ。特に印象的なのはアメリカではスプリッターを多投する投手が故障するケースが多い中で、今井は速球、スライダー、チェンジアップだけで日本で大成功を収めていること」などと語った。この発言が「ボラスは今井の移籍について、すでに所属球団側から前向きな回答を得ている可能性が高い」とも受け取られている。

 西武から今井のポスティング移籍が容認されることは既成事実化されており、あとはボラス氏が今井を30球団にどう売り込み、価値を最大化していくかに焦点は移りつつあるようだ。西海岸メディアのコラムニストは、こう打ち明けている。

「野手であるムラカミ、オカモトよりも日本のエリート投手であるイマイの〝ブランド価値〟の方が信頼性は圧倒的に高い。なおかつ、プロでのキャリアが同じヤマモトとイマイは比較もしやすい。試合が進むほど緊迫の度合いが増し、投手としての真価が問われるワールドシリーズでヤマモトが活躍するほど、ボラス側もイマイを売り込みやすくなってくる」

 山本と今井はともに2016年のドラフト会議を経てプロ入りした。オリックスに4位で入団した山本はNPBに在籍した最後の3シーズン(21~23年)で計49勝を挙げ、3年連続の沢村賞に輝いた。今井は山本ほどの制球力こそないものの、スリークオーターから投げ込む最速160キロの速球と多彩な変化球を操る。

 山本の快進撃で高まる日本投手の市場価値。〝今井株〟はどこまで高騰するのか、米メディアの関心も高まっている。