西武球団と今井達也投手(27)が今週中にも、今オフのメジャー移籍を含めた今後について協議を行うという。
今井には海外FA権がないため球団がポスティング・システムの利用を容認する必要があるが、今井がMLBを代表するらつ腕代理人スコット・ボラス氏(72)とエージェント契約を結んだことで状況は前進。移籍市場に出れば「2億ドル(約300億円)」以上と言われてきた目玉右腕の動向を追い掛けてきたMLB側は臨戦態勢を整えている。
9年目の今季、今井は24試合に登板して10勝5敗、防御率1・92、178奪三振をマーク。同学年のドジャース・山本由伸ほどの圧倒的シーズンこそないものの、最速160キロの速球にスライダー、カットボール、カーブ、フォーク、チェンジアップ、シンカーなど多彩な変化球を駆使する投球スタイルは、一部MLB関係者から「ジャパニーズ・ペドロ」と呼ばれてきた。MLB通算219勝、3154奪三振で3度のサイ・ヤング賞に輝いた殿堂入り右腕ペドロ・マルチネス氏(53=レッドソックス特別GM補佐)になぞらえられている。
複数のMLB関係者は「ボラス・コーポレーションと契約をして、西武球団と話し合いをするということはそういうこと。ある程度の方向性はすでにできているはず。これまでは興味がなかったかもしれないが、エージェントに説得されて本人が『アメリカでプレーしたい』という意向を伝えれば(球団側は)経営的判断で送り出すしかないと思う」と協議=ポスティング容認の流れを予測している。
今井が移籍市場に出て、米国で報道されているようにボラス氏が2億ドル超の契約をまとめれば、最低約48億円の譲渡金が西武には入ってくることになる。これは西武にとって2006年オフにレッドソックスへポスティング移籍(当時は入札制)した松坂大輔投手の5111万ドル(当時レートで約60億円)に次ぐ巨額移籍金となる。
もう1年NPBでプレーした場合、今井が3月のWBCに選出される可能性は高く、年間を通して故障のリスクも高まり、今オフの状況が続く保証はない。さらに、来オフはMLBと選手会の労使交渉が控えており、過去の例からも移籍市場に影響を及ぼしかねない。
〝行くなら旬の今〟であるのは明白だが、今井と西武球団はどんな結論を出すのか注目される。













