有終の美を飾れるか。ノルディックスキー複合男子で五輪3大会連続メダリストの渡部暁斗(37=北野建設)が23日、長野市内で記者会見を行い「競技人生の始まりから終わりまでを心から堪能することができた。すっきりと晴れやかな気持ちで引退を決意することができた」と改めて今季限りで第一線を退く意向を示した。

 過去5度五輪に出場し、通算4個のメダルを獲得。日本複合界の第一人者として活躍してきたが、まだ金メダルは手にしていない。「全盛期を過ぎたアスリートが最高のパフォーマンスを最後のシーズンに発揮するのは絵空事に聞こえるかもしれない」としながらも「奇跡を起こすことができれば、自分が今まで追い求めてきた金メダルもついてくると思う。無謀に思えることだからこそ、挑戦する価値がある」と力強く語った。

 そんな渡部に対し、故郷・長野からも期待の声が上がっている。地元ファンは「まさにキング・オブ・スキーの印象だし、五輪で4大会連続のメダルを取ってほしい。年齢の壁はあるかもしれないけど、頑張ってほしい」とエールを送った。

 今季は2026年ミラノ・コルティナ五輪を控えるシーズン。集大成の一戦を見据える渡部は「2月に季節外れの満開の桜を咲かせたい」と飛躍を誓った。