「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第6戦は20日にみずほペイペイドームで行われ、ソフトバンクが2―1で接戦を制し、4勝3敗で日本シリーズ進出を決めた。一方で対峙した日本ハムは崖っぷちの通算3敗から猛奮起し、逆王手をかけたものの一歩及ばず。これで2年連続でソフトバンクにCSファイナル敗退を喫した。球団OBで野球評論家の柏原純一氏(73)は、来季こそ新庄剛志監督(53)が〝鷹の牙城〟を崩すことにあらためて期待を寄せた。

【柏原純一「烈眼」】アドバンテージを含めた通算3敗から3連勝で逆襲した日本ハムのファイナルでの戦いぶりは健闘と言っていい。もちろん2年連続でソフトバンクの壁にCSファイナルで屈したことは、紛れもない事実だ。だが今年のCSファイナルに限れば全試合で投手陣は3点以内に抑えており、防御率、チーム打率や安打数、本塁打数、総得点とこれら全項目において日本ハムが数字上ではソフトバンクを上回っている。こうした点を鑑みれば、内容は互角以上だった。

 結果的に「モイネロ1人にやられた」と評していい。CSファイナル第1戦でモイネロに7回5安打無失点と完ぺきに抑えられたのに続き、この日も7回まで3安打。4回に矢沢、郡司が放った2本の二塁打で一時は1―1の同点としたが、その後はチャンスらしいチャンスをつくれなかった。

 2度続けて同じ相手に屈するのは、もちろんほめられたものではない。だがレギュラーシーズンの防御率1・46を誇るタイトルホルダーは、やはり全球種が一級品だった。第3戦以降、好調な打線はホークスの先発を3戦連続で攻略して確かな手応えをつかんで第7戦を迎えたはずだが、それでも及ばなかった。試合前まで5戦4発で打率5割をマークしていた打線のキーマンである助っ人のレイエスが4打席音なし、2三振に打ち取られた点を踏まえれば、相手投手をほめるしかない。

 とはいえ、このCSの戦いぶりを通じ、日本ハムのチーム力が昨年よりも確実に上がっていることをあらためて感じた。ファイナル初戦、第6戦と2試合を任された21歳の達、2戦目の22歳・福島、5戦目の25歳・古林睿煬と、特に若い先発陣の躍動は目を見張るものがあった。短期決戦独特の緊張感の中、全員が責任投球回以上を投げ抜き、先発の責任を果たしたことは必ず来季の飛躍につながる。

 来季も指揮を執ることが決まった新庄監督は就任5年目を迎える。ソフトバンクとは、来季もし烈な覇権争いを繰り広げることになるだろう。ペナントレース、CSともに来季「3度目の正直」を果たすには、何が必要か。日本シリーズ目前で2年続けて敗れ去り「打倒」への思いは監督、選手ともにより強いものとなったはず。来季は3度目の正直に期待したい。(野球評論家)