「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第5戦(19日、みずほペイペイ)は、日本ハムがソフトバンクに7―1で圧勝。好調な打線は相手先発・大津を4回途中でKOし、6回までに7点を挙げて早々と試合を決めた。連敗スタートの崖っぷちから怒とうの3連勝で逆王手。日本ハムの急上昇とホークスの急降下の裏には何があるのか…。野球評論家・柏原純一氏が〝深層〟に踏み込んだ。

【柏原純一「烈眼」】日本ハム打線はこの日も勝負所を逃さなかった。4回に無死一塁から3番・レイエスが四球で歩かされた後、続く郡司も四球を選び、満塁と好機を広げた。ここから清宮幸の内野ゴロ、田宮の犠飛、矢沢の3点目となる適時打で塁上に出た走者をきっちりとかえした。

 5回も一死二塁からレイエス、郡司が連続四球を選んで満塁とし、清宮幸が右翼線に2点適時二塁打。さらにスクイズで加点し、5回までに6点のリードを奪った。ソフトバンク側からすれば、5戦目までレイエスに4被弾。どうしても勝負を避けがちとなる相手投手陣の心理状態を見透かしたかのような攻撃だった。もちろん、ホークスの〝逃げ腰〟とも言える中軸への対応は得策ではない。日本ハムにとっては思うつぼだ。実際、この回までに四球で歩いた4人のうち3人が生還した。一つ間違えれば大量失点につながることを改めて証明した形だ。

 3連勝の日本ハムは打線の好調ぶりがクローズアップされがちだが、実は投手陣のテンポの良さが下地となっている。

 第3戦以降、先発と中継ぎがのべ10人登板したが、いずれの試合も与四球は「1」。対照的にソフトバンクは「3」「8」「5」と悪化傾向にあり、四球を与えたイニングは複数失点している。

 短期決戦の投手心理として痛打を避け、慎重になることは想像できる。一方で四球が増えれば、必然的に野手が守備に就く時間は長くなる。守りから攻撃への切り替えをしにくくなるのだ。

 私も現役時代に何度も同じような経験をした。ソフトバンク打線はつながりを欠いているが、その遠因にあるのは自軍投手陣のリズムの悪さ。3勝3敗で迎える20日の最終決戦では両チームの投手陣が、より神経をすり減らすことになる。要所で相手打者との勝負を制し、自軍に攻撃の流れを呼び込んだ方に軍配が上がるとみている。