日本ハムが12日のCSファーストステージ第2戦(エスコン)で、オリックスに5―4で逆転勝ち。2連勝でステージ突破を決めた。これでチームは15日から始まるCSファイナルステージ(みずほペイペイ)で宿敵ソフトバンクとの決戦に臨む。昨季は3戦全敗(相手アドバンテージ1勝を含め4敗)でなす術なくファイナル敗退を強いられたが、今季はその様相が一変。チーム周辺では「ソフトバンクと惨敗どころか、互角以上の戦いができるのでは」と期待を込めて予想している。果たしてその理由とは――。
劣勢からの見事な逆転劇に、オリックス戦後の新庄剛志監督(53)は感無量の表情でこう口を開いた。
「(体が)ふらついてます。こういう試合を今日(球場に)来てくれたファンのみんなと全国のファイターズファンに見せられたのが一番うれしいですね」
言葉どおりの試合展開だった。8回表を終わりチームは3―4と1点リードされ、その裏の自軍攻撃も二死走者なし。だが、そこから万波、矢沢が連打でつなぎ、最後は主砲レイエスの右翼フェンス直撃打で塁上の2者を生還させた。
最高の形で終盤に逆転し、最後は守護神・斎藤が完璧な火消し。超満員の本拠地でこれ以上ない勝ち方だけに、15日から始まるソフトバンクとのファイナルステージではその勢いのまま決戦に臨めるアドバンテージがあるだろう。
だが、チーム周辺ではそんな「勢い」以上に「昨年は敵地で1勝もできない惨敗を喫したが、今年はホークスと互角以上の戦いができるのでは」という手応えを感じているという。その理由は予定されていたファーストステージ第3戦を回避できたことによる「日程的余裕」だ。
昨季のCSファーストステージ(対ロッテ)は先に相手に1勝された後の連勝という激戦。しかも第3戦の翌日に長距離移動を強いられたこともありナインは疲弊気味だった。だが、今季は2戦でファーストステージを突破できたため、比較的ゆとりを持って15日のファイナル初戦に臨めることになった。この「時間的余裕」は短期決戦を戦う上で重要な要因となる。
しかも、ファイナル初戦前に2日あることで、この日まで連投した斎藤や他の中継ぎ陣に十分な休養を与えられるだけでなく、ファーストステージ第3戦に先発予定だった先発・達も「温存」。11日に先発した伊藤やこの日先発した北山の「チーム2本柱」もファイナルで善戦すれば第3戦以降に再び登板できる。これは間違いなく今後の日本ハムにとってプラスに働く。だからこそチーム周辺では「昨季のような敵地3連敗は絶対にない」と見ているのだ。
新庄監督はこの日試合後、今後の戦いに向け「いや、もうすぐに(ファイナルに)行きたいぐらいよ。明日(試合を)したいぐらい。(日程を)変更できんかな」と周囲を爆笑させたが、昨季はそのチームの勢いとエース伊藤をファイナル初戦にぶつけながら宿敵に完敗を喫した。この悔しさは今も忘れていないだけに、指揮官も今回の連勝でのステージ勝ち上がりにはニンマリのはずだ。
「あとはファイナルで去年の悔しさを胸にどうやって戦ってまたこっち(日本シリーズでのエスコンでの戦い)に戻ってくるか。選手たちが一番強い気持ちを持っているので。明日(13日)、緊張感のある練習をして福岡に行って。しっかり戦ってきます」(新庄監督)。昨年とは全く違うチームの雰囲気を見る限り…。今年は宿敵相手に番狂わせを起こす準備は整っている。












