ソフトバンクの牧原大成内野手(32)と柳町達外野手(28)による「首位打者争い」が決着の時を迎えようとしている。2試合を残し、リーグトップの牧原大が打率3割1厘、同2位の柳町が2割9分3厘でその差は8厘となっている。

 牧原大はシーズン規定打席の443打席に到達目前で、3日のオリックス戦(みずほペイペイ)で3打席に立てばクリアする。仮に3打数無安打なら2割9分9厘、3打数1安打なら3割1厘。投高打低が顕著の昨今、ましてやリーグ唯一の3割打者となれば価値は計り知れない。「打率3割をクリアして首位打者獲得」が最高の結果。ここまで正々堂々と争ってきた柳町の次戦の結果次第だが、打率3割を確定させた後に打席に立たない選択をしても誰も異論はないだろう。

 何を最も重視するかのシミュレーションは重要だ。2人の差がまだ3厘差だった先月28日、小久保監督は両者を監督室に呼び寄せ「恨みっこなしで」「2人で決着をつけろ」と伝えた。平等に打順を調整して打席を確保することを約束。「残りの試合は2番、3番で全部立たせる」と起用方針を明言していた。

 ただ、状況は日に日に変わる。2日、小久保監督は「(柳町が現実的に)追いつけないとなったら、最終戦は考える」と言及。牧原大は3日のオリックス戦で仮に5打数1安打でもジャスト3割。3日終了時点で柳町と大差の状況が生まれていれば、本人の意向を確認して最終戦(5日・ロッテ戦)の打席数を調整する可能性もありそうだ。

 今季の牧原大は一貫して「ケガをせず最後までやり切る」ことをテーマに、自身初の規定打席到達を目標に掲げてきた。「たとえ3割を切っても、それだけ投手のレベルが上がっている」とも達観。ただ、球界内では希少性の高い「3割打者」輩出を望む意見や価値を唱える声は多い。

 柳町とし烈な競争を繰り広げたことで高い集中力を保ち、パ唯一の3割をキープしてきた。このまま大台を維持して規定到達、タイトル獲得となればハッピーエンド。リーグVの功労者だけに、勲章の射止め方にも注目が集まる。