唯一無二の「内野の要」が意欲満々で帰ってきそうだ。ソフトバンクの今宮健太内野手(34)が1日に福岡・筑後市のファーム施設で行われた二軍練習に参加。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(15日開幕)からの戦列復帰を目指す正遊撃手が、復帰までのロードマップを明かした。

 今宮は9月4日のオリックス戦で左ふくらはぎを痛め、翌5日に登録抹消。26日の二軍戦で実戦復帰を果たし、同日からの中日3連戦に出場したが、まだフル出場するまでには至っていない。小久保監督とも連絡を取り合った上で、CSまで「しっかりゲームをこなすことがベスト」と判断。今月6日から始まるフェニックス・リーグ(宮崎)への参加を志願した。

 ここまで予定よりも早い仕上がりだが、順調にペースを刻んできた。一軍のペナント制覇が決まった先月27日の西武戦(ベルーナ)では優勝メンバーとして招集を受けながら、二軍戦出場を優先したのもCSに向けて「1試合もムダにできない」という思いからだった。

 今季は開幕前に左ふくらはぎを痛め、シーズンに入っても右ヒジ、左脇腹、再度の左ふくらはぎ痛とケガに泣かされ続けた。NPB史上初の「通算100本塁打&通算400犠打」に到達したが、出場46試合にとどまった。

 落胆と悔しさを募らせたが、大いに刺激を受けるシーズンでもあった。今年1月の自主トレに帯同した海野隆司捕手(28)と野村勇内野手(28)が急成長を遂げて優勝に貢献。かねて、今宮を慕ってきた門下生の楽天・村林一輝内野手(27)はここまでリーグトップの142安打をマークして、タイトル獲得が視野に入っている。

 三者三様に危機感を抱いていた塾生に、自身が培ってきた「成功の秘訣(ひけつ)」を惜しみなく伝授。心技体でたくましくなった弟子たちの姿が、師匠の背中を後押ししているのは言うまでもない。

「呼ばれた時にいつでも、どこでもいけるように」。場数も豊富で他者への影響力も絶大な男は、自らの存在意義を理解した上で帰ってくる。