阪神は19日のDeNA戦(甲子園)に4―0で勝利し、4連勝。投打かみ合っての完勝劇を終えた藤川球児監督(45)は「自分たちが向かうところは、まだ先ですから」と冷静にポストシーズンの戦いを見据えた。

 今夏に支配下登録されたばかりの育成3位ルーキー・早川太貴投手(25)が、ベイ打線を6回6安打1四死球無失点に封じ込め、2勝目(0敗)をマーク。聖地甲子園のお立ち台にも初めて上がった右腕は「自分ももしかしたら、チャンスがもらえるかもしれないので。投げられるように、次につなげていきたい」と10月15日から開幕するセCSファイナルステージへ向け意欲を示した。

 才木、村上らを軸にした虎の先発投手陣は今季5月から7月にかけての3か月間で、チーム防御率1・74という驚異的な数字をマーク。当該の期間だけで貯金を18も荒稼ぎし、2年ぶりとなるリーグ制覇に特大の貢献を果たした。

守護神・岩崎優(右)からウイニングボールを受け取る阪神・早川太貴
守護神・岩崎優(右)からウイニングボールを受け取る阪神・早川太貴

 だが、ローテの一角としてフル回転してきたデュプランティエが8月9日のヤクルト戦(京セラ)を最後に「下肢の張り」で登録を抹消されると、そこから1か月半近く一軍には戻って来ぬまま。9戦連続で白星に恵まれていなかった伊原も、9月以降は先発から中継ぎへ再転向。10日のDeNA戦(甲子園)で7回途中を6失点と炎上してしまった伊藤将も、現在は成績不振で二軍で再調整となっている。

 主力先発投手たちの相次ぐ離脱&不振も響き、8月以降のチーム防御率は2・61と悪化傾向。今月から中継ぎ右腕のネルソンを先発に配置転換して適性をテストするなど、虎首脳陣も陣容の再編に着手している。

 ファーストステージを突破してきたチームと、最大6試合を戦うことになる猛虎は、最低でも先発投手を5枚はそろえておきたいところ。だが、現時点で確実に計算が立つのは才木、村上、大竹、高橋の4人のみ。だからこそ、この日の早川の快投はチームとしても好材料となったはずだ。

 早川のポストシーズン起用について問われた藤川監督は「そのあたりは皆さん(の想像)にお任せします」といつも通りに周囲をケムに巻く。若き右腕にとって、選別と見極めの〝消化試合期間〟は格好のアピールタイム。目指すは虎の新たな秋男だ――。