パ首位のソフトバンクは17日の西武戦(みずほペイペイ)に11―8で逃げ切り、4連勝。貯金は今季最多を更新する「32」となり、日本ハムが敗れたことでマジックは2つ減り「9」となった。

 まさかの辛勝だった。打線は2回に打者一巡の猛攻で一挙7得点。3回にも再び打者一巡で4点を奪うなど、3回までに先発全員安打11得点で、楽勝ムードかと思われた。

 だが、ここから雲行きが怪しくなった。先発・モイネロが5回でマウンドを降りると2番手・尾形が6回に2被弾。8回には3番手の上茶谷が4失点と、最大10点あったリードが見る見るうちに3点差に。これには小久保監督もベンチで険しい表情を浮かべ、9回は守護神・杉山を投入せざるを得ない展開となった。

 この日でシーズンは130試合に到達。嫌でも救援陣には疲労の色がにじむ時期だ。20日からは9連戦も控えるだけに、なるべく登板過多は避けたいところ。そんな中で杉山はこの日がリーグトップと並ぶ60試合目の登板。いくらタフさが売りの右腕とはいえ、序盤の展開を考えれば〝痛手〟の登板だった。

 だが、試合後の指揮官は前向きだった。「杉山もまさか出番があると思わなかったでしょうね。でも3点ありましたし、彼は途中からクローザーになってタイトルも狙えるところまできている。彼にとっては良かった(と思える)セーブととらえたらいいんじゃないですかね」。杉山のセーブ数は西武・平良に並ぶ「27」に。確かに自身初となるタイトルには一歩近づいた。

 とはいえ、チームにとっては到底喜べる登板ではない。普段は反省点を鋭く突く指揮官。それでもこの日は蒸し返すことなく、ライバルに引導を渡す一戦にエネルギーを向けた。「もうここまできたら、思い残すことなくワクワク、ドキドキしながら明日の一戦を取りにいきたいと思います」と明快に語り、前を向いた。ほめられる勝ちではなかったが、勝ったことがすべて。照準を合わせてきた直接対決で引導を渡す。