西武・高橋光成投手(28)が〝詰めの甘さ〟を露呈しながら、今季成績を7勝7敗のタイとした。12日の日本ハム戦(エスコン)に先発登板した右腕は、味方打線に7点の大量援護をもらい、8回まで散発5安打無四球投球を演じていた。

 しかし、2023年7月以来2年ぶりの完封勝利が見えた9回、レイエスに29号ソロを浴びてこれを逃すと、郡司、清宮、水野にも連打を許し無死満塁のピンチをつくり、無念の降板となった。

 その後を2番手・黒木がしのぎ、高橋は9回途中9安打3失点で7勝目をつかんだ。高橋は「(完封は)いきたかったですけどね。黒木さんに何とか抑えてもらって残念ですけど、長いイニングは投げられましたし、いい手応えもあったので、9回はちょっと忘れてください」と自虐的に〝悪夢の9回〟を振り返った。

 0勝11敗とプロ10年目で初の一軍未勝利に終わった昨年に比べれば、今季の7勝は復調したといえるかもしれない。しかし、この2年間でその評価を大きく下げた高橋に、MLB関係者の一人は「今日の9回のように、投球に安定感がないことが彼の近年の傾向。勝った分だけ負けもついてくる」と手厳しい。

 プロ通算成績72勝75敗(13日現在)の高橋は11年のキャリアで過去4度の2桁勝利をマークしているが、貯金は19年(10勝6敗)と22年(12勝8敗)の「4」が最多。現在、MLBで成功を収めているダルビッシュ、菊池、山本由、今永などと比べるとNPBでの圧倒的なシーズンはまだない。

 高橋はここまでを振り返り「ケガなく投げられているのが一番うれしいこと。まだまだシーズンは終わっていないので、一つでも勝ってチームも上に行きたいと思う」としながら、自らの目指す方向性を「圧倒的な投球ですね。今日の9回みたいなことがないように、次の登板はしっかり締めて気持ちよくヒーローインタビューをしたい」と語った。本人を含め、周囲の誰もがその覚醒を待っている。