さすがの存在感だ。バレーボール女子世界選手権8日目(29日、タイ・バンコク)、決勝トーナメント1回戦が行われ、世界ランキング5位の日本が開催国で同18位のタイに3―0で快勝した。9月3日の準々決勝で、同8位のオランダと対戦する。両軍最多の14得点を挙げた主将・石川真佑(25=ノバラ)は、イタリア仕込みの〝思考〟で令和版・東洋の魔女をけん引している。
タイへの大歓声に負けじと、コートには石川の声が響いていた。「負けたら終わりの試合。しっかり自分が声を出して、勢いをつけていこうと思った」。主将としてチームの雰囲気を高め、プレー面では鋭いスパイク、力強いサーブなどで相手を翻ろう。エースの役割も全うした大黒柱は「ストレートで勝ててよかった。自分が後ろの時に(トス)上がった時は、自分のスパイクでしっかり流れをつくっていこうと思っていた」と安堵の表情を浮かべた。
イタリア2季目の昨季はチームトップの344得点を記録。CEVカップでは優勝に貢献した。身長は174センチと海外勢と比べて高くないが、取材に対して活躍の秘訣をこう自己分析していた。「高いブロックを相手に、どうやって点数を取るか。それが試合の中でトライできている。イタリアでうまくできないこともあったけど、そこを乗り越えてきた」。世界最高峰の舞台で、海外の猛者たちを相手にいかにアタックを決めるか――。点取り屋として成長するために〝匠の技〟を磨き上げてきた。
そしてその裏には、並々ならぬ努力がある。一つひとつの練習に意味を持たせて試行錯誤することで、大舞台でも自らのイメージした技術を高い精度で再現できるようになった。「ミスをしてもしっかりトライし続けることで、何かを得られることが多かった。リスクを負ってでもやり切ることで、自信を持ってプレーできている」。イタリアでの2シーズンを通じ、メンタル面の変化もレベルアップにつながっていることは間違いない。
異国の地で進化を遂げる石川は、今季から日本の新主将に就任。今大会の目標を15年ぶりのメダル獲得に設定した。
オランダとの一戦は、間隔が空く変則的なスケジュールだが「コンディションを整えて、それぞれがいい準備をして、いいスタートダッシュができるように準備していきたい」と気合十分。次戦以降もイタリア仕込みの技術と強メンタルで、令和の魔女に勝利をもたらす。












