女子プロレス「スターダム」のワールド王座を保持する〝闇に落ちた不死鳥〟上谷沙弥(28)が、元同門のビー・プレストリー(29)へ悪のささやきだ。真夏の祭典「5★STAR GP」準々決勝(20日、後楽園)でAZMに敗れ、優勝候補のはずが4強入りを逃すまさかの事態となった。試合後はビーからの挑戦表明を受諾し、9月6日の横浜武道館大会での王座戦が決定的に。ビーの挑戦を受けた上谷の真意とは…。

 勝ち点12でレッドスターズAブロックを1位通過した上谷は、同日に行われた決勝トーナメント1回戦で羽南を破ったAZMと対戦。スピーディーな攻防に苦戦を強いられ、得意のスタークラッシャーこそ見舞ったが、最後はあずみ寿司で丸め込まれて3カウントを献上した。

 2023年は開幕戦の試合中に左ヒジを脱臼して欠場。昨年は決勝まで進出するも舞華に敗れ悔しい思いをした。今年こそはと意気込んでいたが、準々決勝で早々に敗退。肩を落とした上谷は「これまで5★STARはすごく苦い思い出ばっかりだった。今年も元クイーンズ・クエスト(QQ)メンバーのAZMに負けて、また苦い思い出が一つ増えてしまった…」とつぶやいた。

 だが、団体最高峰王者として後ろ向きではいられない。「今年の目標の一つに『ライバル見つける』って言っていた。負けたのはビーとAZM。やられっぱなしじゃいられないから、絶対やり返す」。さっそく試合後には公式戦(17日、浜松)で敗れたビーから挑戦を表明され、受諾した。上谷は、浜松での敗戦後に「カミタニはショッパイ」と言われたことを根に持っている様子。「沙弥様はどう見たってショッパくないから。ショッパイっていうのは月山和香、向後桃、レディ・C…コイツらのことを言うんだから。ビーには日本語の勉強が必要だよね」とこんこんと語った。

 ビーとはQQで行動を共にしていた過去がある。だがビーはQQを裏切り、極悪軍団「H.A.T.E.(ヘイト)」の前身である「大江戸隊」に移籍した。上谷は「この前シングルした試合後、ビーから手を差し伸べてきた瞬間に、ビーはヘイトに入りたいんじゃないかなって直感で感じ取った。自分がデビュー半年くらいの時に少しの時間だったけど、同じユニットで時を過ごした、あの日々が忘れられないのかなって。私たち裏切り者同士、共通点があるしね」と不敵な笑みを浮かべた。

「沙弥様の夏は終わってしまったけど、誰がなんと言おうと赤いベルト(ワールド王座)のチャンピオンは沙弥様。ビーがスターダムを離れた4年間で、私は赤いベルトを巻いてトップまで上り詰めた。あの時の私とは違うってところを見せつけてやるよ」

 闇に落ちた不死鳥が真価を見せる時は、すぐにまたやって来る。