阪神は12日の広島戦(マツダ)に2―9で完敗。中13日と、満を持して先発マウンドに投入した〝鯉キラー〟大竹が5回途中を9安打7失点とまさかの大炎上。試合前時点で対広島戦通算戦績を13勝1敗、防御率0・99としていた左腕が、敵地マツダの鯉党たちの〝積年の怨念〟にのみ込まれ、今季2敗目を喫した。
とはいえ試合後の藤川球児監督(45)は「きょうは広島打線の方が上回ったというところですね」と、どこか涼しい顔。2位・巨人とのゲーム差は「11」とまだまだ開いている状況。この日のスタメンオーダーにも、首位を独走するチームの余裕のようなものがにじみ出ていた。
この一戦では、セ本塁打&打点王レースの2冠を独占する不動の4番打者・佐藤輝明内野手(26)と、同首位打者の中野拓夢内野手(29)がベンチスタート。中野は6回から守備交代でゲームに出場したが、佐藤輝は最後までベンチを温め続けた。
あえて〝飛車角落ち〟とも呼べる布陣で臨んだ意図について問われた指揮官は「その辺は…。まあまあ…」と言葉を濁したが、佐藤輝と中野の両選手は「負傷等ではない。監督、コーチと話し合った上でのこと」と説明し、休養目的の措置であったことを示唆。シーズンの疲労が最も顕在化しやすい酷暑の8月だけに、大切な主力選手たちへ〝夏休み〟を与えた格好だ。
今夏7月に行われたオールスターゲームに、阪神勢はセ・パ最多となる9選手が出場。大きな栄誉ではあるが、貴重な球宴休みすら十分に確保できなかったことで、ある主力選手は「正直、休みたい気持ちもあります。ありがたいことなんですが…」と本音もこぼしていた。ポストシーズン出場が決定的な猛虎は、最長なら11月上旬の日本シリーズまで、あと3か月近くは戦い続けなければならないだけに、適度な休養は必要不可欠だ。
藤川監督本人も、昨秋の指揮官就任直後から、選手たちのコンディション管理と負傷予防に腐心。チーム状態に余裕がある今だからこそ可能なマネジメントとリスク管理が、この日も垣間見えた。












