阪神・伊原陵人投手(25)が7日の中日戦(バンテリン)に先発登板するも4回6安打5失点の投球内容で降板。自身のバースデー登板を勝利で飾ることはできず、今季5つ目の黒星を喫した。3―8のスコアで藤川虎は敗れたが、優勝マジックは「31」と1つ減った。

 相手先発・金丸とのルーキー対決にも敗れた左腕は「ボールが高くなってしまい同じような打たれ方をしてしまった」と試合後は反省の弁に終始。4月下旬から先発ローテの一角に定着して以降、あっという間に5つの白星を手にし一時は防御率も0点台という好成績をマークしていたが、この日の敗戦で星も5勝5敗の五分になった。荘司(ヤクルト)、石伊(中日)らと争う新人王レースからも一歩後退した格好だ。

 とはいえ藤川球児監督(45)は、自軍のニューカマー投手に何がなんでも新人王のタイトルを獲得させようという考えには否定的なようだ。「歴代の新人王投手を調べてみれば分かるでしょ。2年目になると成績を落とすパターンが多い。ルーキーはシーズン1年間を通した戦い方を知りませんからね。その辺は我々(指導者)がうまいこと使っていかないといけない」と虎将は力説する。

 近年のセ球団入団1年目の先発投手に条件を限定すると、森下(20年=広島)、東(18年=DeNA)、大瀬良(14年=広島)らが同タイトルを獲得。だが前出の3投手は、いずれもが翌シーズンに「2年目のジンクス」にハマり込み前年よりも成績を落としている。これからも長く続くであろう伊原のプロ野球人生を考えれば〝1年目からの無理使い〟は、デメリットの方が大きいという考えだ。

 藤川監督自身も高卒ドラ1としてタテジマに袖を通してから、本格的な一軍定着&ブレークまで5、6年目もの歳月を費やした。下積みの重要性を誰よりも知る元・火の玉右腕は、この日の試合後「新人なので疲れはあると思う。ここまで故障なくできていることが十分。振り向くことなく前向きに突き進んでいくことが必要」と語り、失意の新人左腕をかばっていた。