阪神は21日の巨人戦(東京ドーム)に5―6で逆転サヨナラ負け。オールスター前の最終戦を白星で飾ることはできなかった。

 それでもチームはリーグの貯金を独占し、堂々の首位ターン。藤川球児監督(45)は「順調かなというところ。少しずつチームを全体としてつくり上げられてきているという手応えを感じています」と前半戦を総括した。

 投手陣はチーム防御率1・99でダントツのリーグトップに立ち、野手陣もセ首位のチーム打率2割4分7厘をマーク。1番・近本、2番・中野がともに打率2割9分2厘と安定感抜群のコンビを形成した。

 クリーンアップでは、4番・佐藤輝が本塁打&打点の2冠王に君臨し、3番・森下も本塁打と打点ともにリーグ2位につけるなど、力強く打線をけん引。それだけに、指揮官も「選手個人の成績も伸びていますし。チームと個人が向かう方向が同調していて、リズムよくできていると思います」とたたえた。

 そんな中でも注目は、昨季打率2割3分2厘と苦しんだ中野拓夢内野手(29)の復活だ。今季は首位打者・岡林(中日)を2厘差で追いかける状況に「昨季は後手に回って、自分の打撃ができていなかったので。今年は初球からいく準備をできているのがいいところかなと。打ち方も大きく変えて打席の感覚もいいので、手応えを感じています」と自信をのぞかせた。

 ただ、今季のセ・リーグでは前半戦終了時点で打率3割超えの打者が一人もいないなど〝投高打低〟傾向が顕著。中野は「防御率1点台の投手がこれだけいるのは、なかなかないことなので。投手のレベルが上がっていると感じます」と語った。

 また、別のナインは「試合をスピーディーにという面で、ストライクゾーンが広かったり。いろいろあるというのも、多少は影響しているのでは」と指摘。2024年シーズン開始前には、試合時間短縮についてNPBと日本プロ野球選手会が協議。実際、2023年と24年を比べると両リーグの四球数は約300個減少していることから、少なからず〝時短ストライク〟が影響しているのかもしれない。

 打者にとっては厳しい状況が続くが、その中でも結果を残してきた虎ナイン。後半戦でさらに勢いを加速させられるか。