ソフトバンクの高卒2年目・前田悠伍投手(19)が急成長を遂げている。一軍予備軍として二軍で奮闘中の2023年ドラフト1位左腕は5月7日以降、31回2/3を投げて無失点を継続中。ここまで二軍戦10試合に先発して5勝2敗、防御率1・17。53回2/3を投げて51奪三振、7四球、被打率2割8厘など秀逸な数字が並ぶ。

「何イニング続いているんですか」と逆質問した19歳は確かな手応えを得て、心身ともに充実の日々を過ごしている。計画的な間食で1日6食を取り、ウエート強化などで体重は春から4キロ増。「19歳の今しかできないことがある」と目先ではなく数年後の爆発的成長につながる体づくり、知識の習得に余念がない。

 綿密な計画で戦列に空白期間を設けた4月、覚醒の予感を漂わせていた。「自分の体のことを知っていないと、あやふやで動かしても分かんないんで」。トレーニングに特化した1か月、解剖学の本に手を伸ばして勉強。昨オフの自主トレで師事した球団OBのメッツ・千賀滉大投手(32)の貴重な経験談に背中を押された。「骨盤の使い方を意識したのが一番。回る速さとかが特によくなって、勝手に球速が安定して出るようになった」とメカニックの劇的変化を実感。「悪くなっても、その原因や課題がすぐに分かるので、時間をかけずに修正できるようになった。トレーナーさんと話をする時に話がかみ合うようになって、ドリルとかも課題に対してピンポイントでもらえるようになった」

 戦列復帰した初戦で自己最速148キロを計測。それから2か月、相手に1点も与えない無双投球が続いている。つい最近も、千賀と連絡を取り合い〝成長期の今をどう過ごすか〟に集中することの大切さを確認。「一軍で投げたい気持ちはありますが、それは上との兼ね合い。出番が来た時にいいパフォーマンスが出せるように準備しています」。6試合連続無失点は必然とばかりに、自信が確信に変わろうとしている。