中日のエース・高橋宏斗投手(22)が、長いトンネルにハマり込んでいる。5月2日の広島戦(マツダ)で2勝目を挙げてから7試合連続で勝ち星がなく、両リーグワーストの7敗。元中日二軍投手コーチで本紙評論家の門倉健氏は、かつての教え子の現状をどう見ているのか。
ここまで2勝7敗、防御率3・31の高橋宏だが2勝目を挙げた試合から8試合連続でクオリティースタート(QS=6回以上、自責3以内)を続けており状態、内容は決して悪くない。最優秀防御率のタイトルを獲得した昨年と比べても、ボールの威力やコントロールが劣っているようには感じない。ただ勝ちがつかないことで本人には焦りがあり、周りの選手も「宏斗のために打たなきゃいけない」と空回りしているのではないか。
ひとつ気になるのが今季の高橋宏は、ここぞというところで踏ん張りがきいていないことだ。試合の流れを持ってくるために、この回は無失点で切り抜けなければならない、三者凡退で終わらせてほしいという局面があるが、そこで失投や小さなミスをしてしまうケースが見られる。
中日では松葉がリーグ最多タイの7勝を挙げており、大事な場面でしっかりと抑えて自分のペースでゲームをつくっているからこそ勝利数が増えているのだと思う。
どんなにいい投球をしても、勝ち星がつかないことは誰にだってあること。自分の勝利にこだわるのではなく、例えばリリーフ陣を休ませるために1人で投げ抜くといったチームを引っ張っていく姿勢や、チームに勢いを与えるピッチングにこだわってほしい。このままQSを続けていけば自然と勝ち星はついてくるはずだ。
幸いにも右太もも裏を痛めていた細川が交流戦終盤に復帰した。4番という柱ができたことでチームのムードも大きく変わるだけに、これまでよりも打線の援護が期待できると思う。
中日が上位に進出するためには高橋宏の復活が絶対条件。真のエースと呼ばれるためにもこの試練を乗り越えてほしい。
(本紙評論家)












