広島は8日の西武戦(マツダ)に10―0で圧勝。相手先発の高橋、今井に続いてこの日は武内を攻略し、同一カード3連勝を飾った。

 初回にファビアンの先制ソロで口火を切ると、5回までに武内に2発を含む9安打、7得点を挙げてKO。猛攻は止まらず、終わってみれば今季最多タイの16安打の猛打ショーだった。新井貴浩監督(48)も「この3つはいい(先発)投手ばかり。初見の打者もいる中で、これだけ点が取れることはすごくいいこと」と表情を緩めた。

 3連戦を通じて機動力もフル活用して計7盗塁。強力な西武先発陣を切り崩す一因にもなったが、攻撃陣への意識づけにも工夫を凝らしていた。対戦する2カード前から4人の先乗りスコアラーを派遣していたが、偵察部隊は相手のデータ収集だけでなく別の〝宿題〟にも取り組んでいた。それが「セの投手なら誰に似てるか?」というものだった。

 その意図について、吉年チーム付スコアラーは「パの投手とは対戦してもそれっきり。そういう意味では、ある程度を割り切って」とした上で「変化球の曲がり方だとか、セに例えればこういうタイプ、球筋、球速…と似たタイプのピッチャーを挙げてもらった」と説明する。

 ひと口に「直球」といっても回転や軌道など千差万別だ。そこで普段対戦するセ投手を引き合いに、打者陣がよりイメージしやすい具体例を示したという。例えば、カード初戦で対戦した高橋の直球は阪神・ビーズリー、2戦目の今井は巨人・赤星といった具合に球種をタイプ別に分類。室内練習場の打撃マシン「トラジェクトアーク」に当日対戦する投手の映像に球速や軌道、回転数などを分析する「ホークアイ」のトラッキングデータを入力し、実際に近い準備を行って本番に臨んでいた。

 交流戦2カードを終えて4勝2敗の好発進。昨季は10勝8敗だったが、3年目の新井鯉は現場と裏方が一体となって過去最高の戦績を目指す。