中日が12球団最低のチーム打率1割9分6厘でセ・リーグ最下位に沈んでいる。井上一樹監督(53)にとっても頭が痛いところだが、中でも懸案となっているのは「2番打者問題」だ。開幕から14試合ですでに8人を起用したが、解決策はあるのか。元中日打撃コーチで本紙評論家の宇野勝氏の見解は――。

 シーズン序盤とはいえ、最下位に低迷する要因はやはり得点力不足にある。2番で先発出場した各打者の成績は山本(10打数0安打)、村松(8打数0安打)、駿太(3打数0安打)、上林(10打数1安打)、ブライト(7打数1安打)、カリステ(3打数1安打)、辻本(5打数0安打)、板山(4打数1安打)。8人をトータルした2番打者の成績は打率8分(50打数4安打)で、上位打線の一角がこれでは攻撃に勢いが出ないのも当然だろう。

 では、機能させるためにはどうしたらいいのか。宇野勝氏は「メジャーリーグでも一番いい打者(大谷)が1番を打っている。野球は9回までしかないんだから、いい選手が早めに回ってくる方がいい。いい選手から順番に並べたらどうか」と提案する。その上で「出塁率が高くて脚も速いから1番は岡林。2番はボスラーやカリステ、上林がいいのではないか」と語った。

 宇野氏がいわゆるつなぎ役タイプではなく、決定力がある打者を2番に推薦するのには理由がある。「自分は基本的に送りバントが嫌い。それによく解説者やマスコミが(2番打者の条件として)エンドランができる、送りバントができる、細かい野球ができるということを挙げるけど、そんなことよりもバッティング技術を上げていかないといい選手にならないし、選手は育たない」というスタンスだからだ。

「今の野球は150キロのボールを投げる投手が多くなっているのに打撃技術が上がっていない。だから3割打者が少なくなっている。150キロ超のボールをはじき返す能力が今の日本の打者にはないのに〝細かい野球で点を取る〟というのは違うんじゃないか」とも語った。

 それだけに「〝2番打者はこうだ〟と選手が思い込んでいる部分もある。走者が一塁にいるケースで右方向へ打つことにこだわることはない。レフトへヒットを打っても走者は進塁するんだから」と2番打者はつなぎ役という固定観念から離れる必要性を訴えた。

 今後、誰が2番を務め、どんな働きを見せるのか注目される。