第97回選抜高校野球大会は28日に甲子園球場で行われ、第10日第2試合の準決勝で、春夏通じて甲子園初出場の浦和実(埼玉)が、2年ぶり16度目出場の智弁和歌山に0―5と零封負けを喫し、決勝進出はならなかった。

 準々決勝までの3試合で18イニング連続無失点を誇っていた変則左腕のエース・石戸(3年)が先発したが、智弁和歌山打線に序盤から打ち込まれた。初回に2本の適時打を浴びて2点を失い、今大会初失点。さらに3回にも適時失策が絡むなど5本の長短打を浴びて3点を奪われた。それでも4回以降は失点を許さず、本来の粘り強い投球を発揮し、そのまま完投を果たした。

 石戸は「前半に点を取られてしまって、そのままの流れでいってしまった。調子はそこまで悪くなかったけど、ちょっと甘いところに入るだけで打たれたので反省です」と悔しがったが、「当初の目標がベスト8だったので胸を張って帰っていいと思う。智弁和歌山さんのような打力が素晴らしいチームにも、自分が投げて勝てる投手になって(甲子園に)帰ってきたい」と前向きに話し、涙はなかった。

 12安打5得点だった強打の智弁和歌山打線について辻川正彦監督(59)は「強いのは分かっていましたけど、こんなに強いのかと。普通じゃない。あんな鋭い、速いスイングを見たことない。何人か大学生がいるんじゃないか。下手したらプロがいるんじゃないかという感覚でやってました」と脱帽していた。