昨季91敗からの再建を図る西武が開幕前の段階とはいえ、今のところ〝健闘中〟だ。オープン戦11試合を終え、6勝3敗2分けの3位。チーム防御率12球団トップの1・86、同打率2位の2割7分5厘とシーズン本番に期待を抱かせる数字を残している。

〝にわか強打〟のムードを醸し出す打線の中で最も好調をキープしているのが、大卒4年目・古賀悠斗捕手(25)だ。オープン戦8試合で二塁打3本を含む18打数8安打、打率4割4分4厘と「打てる捕手」への変貌を遂げつつある。

 昨秋のプレミア12にも侍ジャパンの一員として出場。その後、打撃改善のために頼った「師匠」が中大の1学年先輩で侍ジャパンの主力でもあるDeNA・牧秀悟内野手(26)だ。中大野球部の主将を直接禅譲された間柄でもある古賀は、この1月に志願して牧の自主トレに参加。ルーキーイヤーの2021年から4年連続で20本塁打&打率2割9分以上をマークするスラッガーから直々に打撃指導を仰いだ。

 古賀は「ボクは左腰が早く開くクセがあるので、それをピッチャー側に体重を移動させて我慢するよう、ベクトルの方向を変えた。今までは骨盤が前に行き切れずに(途中で)回っていた。しっかりバットでボールに力を伝えるためにも、並進して止まって回転」と先輩の牧から指摘された矯正ポイントを説明。そして、次のようにも熱弁とともに打ち明けた。

「牧さんは大学の時からずっと見ているのでボクのクセを分かってくれている。牧さんもプロでいろんなことを学んで、それをボクに合った教え方をしてくれているんだと思います。自分でも分かっていたことなんですけど、それを言われて、どういうふうに直すか。『こういうふうにしてみたら』と、いろいろアドバイスをもらいながら今に至るという感じです」

 体がフレッシュなオープン戦時期にでき上がっている打撃はシーズン開幕後、日を追うごとにつれて〝変化〟も生じてくる。特にシーズンが深まると、疲労蓄積によって我慢も利かなくなってくるからだ。その時に腰の動きを修正する練習法も牧との試行錯誤の中で準備してあるという。

 頼れる先輩からの助言によって、ライオンズに22年まで在籍した森友哉捕手(29=現オリックス)以来となる「強打の扇の要」が誕生するかもしれない。