ブルージェイズが抱える「史上最大級の危機」が深刻化している。主砲ウラジミール・ゲレロ内野手(25)との契約交渉が暗礁に乗り上げたまま、事態は改善の兆しも見えてこない。
メジャー屈指のパワーヒッターとして知られ、球団の看板選手として君臨するスーパースター。来オフにFAとなることから残留を強く望む球団側は水面下で契約更新交渉を行い、巨額のオファーを提示されているものの平行線をたどっている。
米メディアはゲレロ側が「高額の要求を突きつけている」と一斉に報じている。情報を総合すれば、4億5000万ドル(約666億7600万円)で球団側から最終提示された契約延長の額を拒否し、14年契約をベースに5億ドル(約740億2000万円)の要求額を突きつけているという。後で判明したことだが、ゲレロ側は球団が新契約の内容に多額の後払い条項を含ませていたことにも強い不満を募らせている模様だ。
今オフにフアン・ソト外野手(26)がメッツと締結した契約は、15年7億6500万ドル(約1127億円)。加えて昨オフに大谷翔平投手(30)がドジャースと結んだ契約が10年7億ドル(約1039億円)であることと照らし合わせれば、確かにゲレロと代理人の要求額は米メディア「エッセンシャリー・スポーツ」も指摘している通り「途方もない数字」と言える。
だが仮にゲレロがオフに他球団へ移籍することになれば、同メディアは「ブルージェイズにとっては悪夢以外の何物でもない」と警鐘を鳴らす。「ゲレロ・ジュニアは長年チームの顔だった。彼の離脱はラインアップとファンに大きな穴を残すことになるだろう。チームがこのスター選手を確保できなかった場合、その影響はチームを何年も後退させる可能性がある。ブルージェイズには打線にパワーヒッターの代わりとなる選手がいない。さらに彼らのファームシステムには、すぐに結果が出る要素も見当たらない」と続け、深刻な影響を及ぼすとも分析している。
米メディア「USA Today Sports」のボブ・ナイテンゲール記者が報じたところによれば、ゲレロは近しい関係者に「FAになったらレッドソックスでプレーしたい」とも語っているという。ブルージェイズ側は予算面やチーム編成上の制約から、これ以上の譲歩は難しい模様。両者の希望額の差はあまりに大きく、交渉は完全に停滞している模様だ。ブルージェイズは果たして球団の未来を守るためにゲレロ側の要求に応じるのか。それとも財政健全化を優先し、看板選手の流出という苦渋の選択を下すのか――。その結末をメジャー関係者、多くのファンが固唾をのんで注視している。











