【昭和~平成スター列伝】新生ゼロワンが復活させる“伝説の不死鳥”ハヤブサは、メキシコ観光主催「ルチャフェススペシャル」(4月27日、両国国技館)でゼロワンのエース・田中将斗と激突する。

 令和に復活する新たな伝説に対し、ミスタープロレスこと天龍源一郎は「先代を超えるしかないよ。なんでも先代を超えて名乗った価値があるんだから。負けて、前のハヤブサに負けたとか、どうのこうの言われた時点でもう必要ないよ、そいつは」と辛口のアドバイスを送っている。

 両者の関係は深く2000年6月16日後楽園大会で、冬木弘道&GOEMONのハンディ戦中に、冬木成敗と当時はHだったハヤブサ救出のためにゴツすぎる「大ハヤブサ」が降臨。マット史に残る衝撃的なキャラクターだったが、正体は「福井在住で農業を営む俺の双子の兄貴」とかたくなに天龍は言い張っている。きっと今でもお元気だろう。その後にタッグも実現。同年7月13日にはシングル戦で激突した。

ハヤブサの火の鳥スプラッシュが鮮やかに決まる
ハヤブサの火の鳥スプラッシュが鮮やかに決まる

「WAR8周年記念大会(13日、後楽園)で天龍源一郎がFMWのエース元祖ハヤブサ(H)と激突した。ハヤブサの大回転トペ、火の鳥スプラッシュなどにリズムを崩された天龍だが、強烈なチョップの連発、重厚感たっぷりのWARスペシャルで反撃。ハヤブサも華麗な空中殺法で攻め込んだものの、エゲツないグーパンチで場外に叩き出すと、豪快なトペまで披露した。そして右グーパンチ4連発からチョップ連打、さらに雪崩式リバースブレーンバスター、ラリアートから12分44秒、こん身のパワーボムでキッチリとハヤブサを仕留めた。熱戦を終えると素顔のハヤブサは天龍と握手をかわした」(抜粋)

 名勝負だった。天龍の魂に触れたのかハヤブサは同年末、Hからハヤブサにリングネームを戻す。ハヤブサがまた本名の江崎英治だった時代から、記者は何度も酒席を共にした。デビュー2年目の東北巡業では故ターザン後藤にあおられて、焼き肉屋で日本酒の一気飲み勝負に挑んだ。4升は飲んだろうか、店の日本酒がなくなると2人とも気を失い、路上で大の字になって倒れたこともあった。

 ハヤブサが頸髄を損傷した01年10月22日後楽園大会は実況席で解説を務めていた。亡くなった16年3月3日、記者は腰の手術のため入院中だった。そのせいか、来年で10年になるのにいまだに江崎の死を実感できない。最高に楽しく明るい誰にでも愛される男だった。

 だからこそ令和によみがえったハヤブサには先代を超える活躍を期待したい。スタイルにこだわる必要はないが、ハヤブサの名前の重さだけは自覚し、新たな時代の“不死鳥伝説”を築いてほしい。 (敬称略)