阪神・前川右京外野手(21)が5日の中日戦(甲子園)で、逆方向への本塁打を含む3打数3安打の固め打ち。これでオープン戦は3戦12打数6安打の打率5割、2本塁打と大当たりとなった。昨季、初の開幕スタメンを勝ち取った4年目の若虎が〝覚醒〟の予感を漂わせている。

 3点ビハインドで迎えた2回の第1打席だった。竜先発・涌井の1ー1からの3球目、外角高めの直球に体が反応した。「いい感覚で捉えた。ちゃんと押し込めたのが良かった」という打球は左翼ポール際へグングン伸びてスタンドイン。技ありのアーチで好調を印象付けた。

 3回の第2打席では涌井から右翼線に二塁打。今度は外角低めに沈むシンカーを見事にすくい上げた。5回の第3打席では柳に2球で追い込まれるも、フルカウントまで粘って対応。9球目の直球を詰まりながらも中前に落とした。

 この一打を藤川監督は絶賛。「あれは彼に聞くと『詰まらせた』と。カウントが苦しいところから持っていって、安打ゾーンに落とすという。そういう意味では底知れない」と成長ぶりに目を見張った。

 キャンプ中盤に取り入れた打撃フォームのテコ入れ。背筋を真っすぐに保ち脱力した上でトップを早く作る打法がハマっている。それにより「ボールの見え方がよくなった」と実感している。いわゆるフォームにタメができた事で崩されても自身の打撃ができているというわけだ。

 それでも前川は満足していなかった。「オープン戦はオープン戦。3月28日(の開幕戦)からしっかり入っていかないと」。本格化の予感をさせる若虎が他球団の脅威となるか。