第96回選抜高校野球大会の第1日第2試合は星稜(石川)が田辺(和歌山)に4―2で競り勝ち、13大会連続でセンバツ大会の初戦を突破した。相手先発の寺西(3年)に苦しめられたが、同点で迎えた9回、代打・東(3年)の2点適時打で勝ち越した。
土壇場で勝負強さを発揮し、山下監督は「甲子園で勝つのは非常に難しい。最後まで粘ってくれた。みんなで1点を取りに行き、みんなで1点を守るのがウチのスタイル。苦しい場面でも最後まであきらめなかった。東はすごく伸びてきた選手。よく練習する子なんで努力が実った。投手の足元に強い打球を打てと言った」と殊勲の東をねぎらった。
エース佐宗(3年)が6回を3安打、2失点と試合を作り、戸田、道本の2年生コンビで中盤以降の失点を許さなかった。佐宗は「今日は力みがあって制球や変化球も決まらなかった。先制してからマウンドで冷静になれなかったところがあった。気持ちが空回りした部分があった」と反省を口にしたが、山下監督は「戸田はこの冬にかなり成長が見られている。今は佐宗に続く存在としていけるんじゃないかと思う」と自信を持った継投策だった。
指揮官の目には熱いものが込み上げていた。1月1日に襲った能登半島地震でグラウンドがひび割れ、室内だけの練習を強いられた。地盤調査に時間を要し、実戦練習が2月までできない状態でバットを振り続けた。ナインの1人は「雪も多かったし、雪がなくて外でできそうな日でも調査でできなかった。それがきつかったけど、日本航空石川さんの方が大変。僕らはまだ地元に残れましたから」と振り返る。
指揮官は地元に向けて「総力戦で1試合1試合、頑張っていきたい」と声を震わせた。苦難を乗り越えて聖地1勝。神宮大会覇者が春の紫紺の優勝旗を狙う。












