2人の大黒柱を失った番長はどうするのか。DeNA・三浦大輔監督(50)が試練を迎えている。今永昇太投手(30)がカブスに移籍し、昨季10勝をマークしたトレバー・バウアー投手(33)も退団して今季の所属球団は不透明。三浦監督は本紙評論家・前田幸長氏の直撃に現有戦力で穴埋めする考えを示したが、王者・阪神を倒すためには意外な難敵の攻略も求められそうだ。

【前田幸長 直球勝負】昨季はリーグ3位で2年連続のAクラスを死守したDeNA。三浦監督も「(阪神を)捕まえないといけないですから。もちろん上を目指すしかないです」と指揮官として初優勝を見据えるが、課題は多そうだ。

 何と言っても大幅な戦力ダウンが痛い。今永は昨季こそ7勝止まりだったが、チームを支えてきたエース左腕。バウアーも中4日でローテを回るなど欠かせない戦力だった。2人で挙げた「17勝」がごっそりとなくなるのはもちろん、チーム全体に与える安心感という部分でも数字以上のダメージがあるだろう。

 三浦監督に率直に聞くと「今永の代わりもバウアーの代わりもいないです。バウアーの保有権はウチにはないので、そこは計算に入れない。今いるメンバーで何とかしようと考えています。今永1人の分を若い選手2人とかでローテを埋めていきます」と考えを巡らせていた。

 昨季最多勝の東を中心に大貫や石田、新外国人のケイ、さらに3年目右腕・深沢ら若手の状態を見極めながらうまく補い合っていくしかないだろう。

 阪神を上回るためには、もう一つ乗り越えなければならない壁もある。別の首脳陣に話を聞くと、昨季の阪神戦の分岐点として1人の名前が挙がった。それが坂本誠志郎捕手(30)だ。

「梅野がケガでいなくなり、坂本に代わってから全部が変わってしまった。梅野は実績も経験も豊富なだけにピッチャーを自分で引っ張っていくようなタイプ。坂本はオーソドックスと言えばオーソドックスだけど、押し引きがうまい。あそこで阪神が落ち着いてしまった感じがする」

 昨年8月に正捕手だった梅野が死球を受けて骨折で離脱。チームの大ピンチを受け、本格的にマスクを託された坂本の梅野とは異なるリードに、DeNAの攻撃陣は対応に苦慮したのだという。結果的に最大の危機をしのいだ阪神を勢いづかせ、いよいよ誰も止められなくなってしまったとみている。

 左右の大黒柱を失いながら、盤石の陣を敷く阪神に挑む三浦監督。就任4年目の指揮官の手腕が問われるシーズンとなりそうだ。

(本紙評論家)