【元局アナ青池奈津子のメジャー通信・特別編(最終回)】アレも欲しい、コレも欲しい…。ドジャース・大谷翔平投手(29)は昨春のWBC決勝の米国戦前、侍戦士たちに「憧れるのはやめましょう」と呼びかけたが、今や自身がメジャーリーガーたちから憧れられる存在となっている。ここまで138人に聞いた「大谷のフィーチャー(特性)を1つ取り入れることができたら何がいいか?」の回答を紹介してきたが、最終回ではユニークな〝番外編〟をお届けします。
まず、ひねりを加えた回答を寄せてくれたのは、通算210本塁打の強打者、フィリーズのニック・カステラノスだ。「自分勝手な回答をしてもいい?」と前置きしながら「ショウヘイの自由なライフスタイル」と言ってこう説明した。
「彼にはガールフレンドもいないようだし、子供もいない。自分はメジャーデビューした際、生後1か月の息子がいて、野球以外での責任がたくさんあった。野球に全力を注ぐのと同じくらい父としての責任を果たす必要があり、バランスをとるのが難しかった。だから、選ぶなら彼のフォーカス力、野球に全神経を傾けられる彼の自由な立場が欲しい」。つまり、ニックも野球が好きでたまらないのだ。
ニックに近い話をしてくれたのは大谷の花巻東高校の先輩・菊池雄星投手。じっくり考えてから「やっぱり野球を楽しむ、楽しめるっていう能力は天性だと思いますね。あんなに注目されているのに、子供みたいに野球をして。あそこまで無邪気にやれるってすごいなって」。真剣な表情で話してくれた菊池投手もまた、野球に対する情熱であふれていた。
「楽しむ能力」と答えたのはもう1人。元チームメートでフィリーズのブランドン・マーシュだ。彼もカーニバルに遊びに来た子供のように野球を楽しんでいる印象があるが「自分もそれなりに楽しんでいる方だと思うけど、ショウヘイはスイッチを一瞬にして『楽しい』から『戦士』に変えられる。僕はそんな彼をとても尊敬しているんだ。ショウヘイからは必ず毎日、熱烈な闘争心を得られる。自分もそんなふうになりたい」。
また、プレーとは直接関係なさそうなものを挙げた選手もいた。通算342発のエバン・ロンゴリアは質問に答える前から笑いをこらえ切れず「彼のルックス」。それだけでなく「真剣なところで言うと…。確かにルックスがいいんだけど、彼の打撃パワーかな。この地球上で最高の選手だと思う」と真面目な話も加えてくれたが、〝脱線回答〟はまだまだある。
ロッキーズのベテラン右腕、ダニエル・バードはうれしそうに「銀行口座。仕事は全部任せ、彼の銀行口座だけもらえたら最高だね」と笑ってこう続けた。
「あとは彼の謙虚さ。彼がスーパースターの振る舞いをしているのを見たことがない。弟(ルーク・バード)がエンゼルスで彼と一緒だったんだけど『すごいヤツだ』って言っていた。地に足がついていて、勤勉であることにプライドを持ち、毎日プレーするために自己管理を欠かさない。ウエートルームではビースト(野獣)だって聞いたよ。投手とか日本人選手では珍しいんじゃないかな。すごく筋力があるらしい。全てがすごいけど、彼のパーソナリティーは野球のインターナショナルな顔として完璧」
さらに、通算198発のジョイ・ギャロは「未来の契約。これから彼はすごくお金持ちになるからね」とも…。左の大砲は10年総額7億ドル(約1034億円)の超巨額契約を想像していたのだろうか。
さらには1月末にドジャースに移籍し、同僚となった左腕のジェームズ・パクストンは「彼の髪の毛は素晴らしいよね。見て分かるように自分にはもうあまりないから、彼のファンタスティックな髪がいいな」。決して冗談などではなく、真剣に語っていた。
このほか、大谷のことを「本物?」とツンツンと突いて話題になったレッズの超新星、エリー・デラクルスは「打席での忍耐力」。「カリスマ性」と答えたのはノーヒッター右腕のショーン・マナイアで、オリオールズのベテラン捕手、ジェームズ・マキャンからは「スーパースター能力」といった回答もあった。
さまざまな答えが出たのは、それだけ大谷が魅力的だからだろう。「400フィート(約122メートル)の本塁打を打ってみたい」と答えたアストロズの守護神、ライアン・プレスリーはこんなふうに形容していた。
「彼はまるで研究室でつくられたかのような存在。あまりにも選ぶ要素が多いのだ」。皆さんだったら何が欲しいだろうか?(終わり)













