卓球の全日本選手権(東京体育館)の女子シングルスで連覇を果たし、パリ五輪のシングルス代表入りが確実な早田ひな(23=日本生命)を指導する石田大輔コーチ(同)が、教え子の成長要因を明かした。

 早田は決勝を含めて5試合を戦い抜き、落としたセット数はわずかに〝1〟。盤石な試合運びには「『今までと緊張感が全然違う』と言いながら試合に入っていった。歓声も大きくて、僕も今までの全日本と空気感が違うとは感じていたが、ぶれずに集中力を保てたところがよかった」と語った。

 東京五輪のシングルスでは補欠要員だった早田の急成長の要因には〝言語化能力の向上〟を挙げた。「中学生の頃は質問に対して、ひながしゃべりだしたら最後どこに着地するんだろう、どういう気持ちでしゃべったのかなと思うことが結構あった」。独特なセンスを持つ早田の発言の真意を、つかみかねていた部分があったという。

 それでも、同級生の伊藤美誠(スターツ)や平野美宇(木下グループ)の背中をひたむきに追いかけ、ここまで上り詰めた。「今は一つひとつのことに対して一生懸命考えて、自分で答えを出している。人として素晴らしいし、アスリートとして成長してきたと思う」と成長を実感している。

 期待されるのは、日本卓球界の悲願となる五輪シングルスでの金メダル獲得だ。「かなり高い目標で、自分もどこかで『中国には勝てないかな』と思う部分もある。だけど(2023年の)世界卓球では(中国人選手に)一度は勝った。1%でもチャンスがあるならば、全力でサポートしようという思いでチームとしてはいる」

〝チームひな〟の強力なサポートも味方につけ、パリの地で最大の輝きを放てるか。