フィギュアスケート女子で五輪2大会連続メダルの坂本花織に対し、振付師のブノワ・リショー氏から賛辞の言葉が送られた。

 シニア1年目の2018年平昌五輪シーズンから22年北京五輪シーズンにかけては、リショー氏に振り付けを依頼。その後は別の振付師と組んでいたが、現役最終年となった26年ミラノ・コルティナ五輪シーズンに再びタッグを組み、ショートプログラム(SP)曲「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」の振り付けを担った。

 そのリショー氏はロシアメディア「SPORTS24」のインタビューに応じ、坂本の引退について言及。最後の演技となった世界選手権で金メダルを獲得した日本のエースを「彼女は他の誰とも違って、強くて、ありのままの自分でいる。彼女は出会う人みんなに光をもたらすような人だ。落ち込んだり、悲しい気持ちになったりした時、彼女がそばにいるだけで気分が晴れる。彼女には人を幸せにする才能がある」と称賛した。

振付師のブノワ・リショー氏(ロイター)
振付師のブノワ・リショー氏(ロイター)

 長きにわたって坂本を見てきたリショー氏だからこその感情も沸き起こった。「今となっては信じがたいことだが、9年前は彼女と仕事をしたいと振付師が列をなすような状況ではなかった。当時は他の日本人フィギュアスケーターが最前線で活躍しており、坂本は影に隠れた存在だったのだが、プラハでの(世界選手権の)試合は彼女のすばらしいキャリアを締めくくる、この上なく美しいフィナーレとなった」としみじみ語った。

 有終の美を飾った坂本の姿には、自然と涙が込み上げたという。「彼女と一緒に仕事ができたことをどれほど幸運に感じたか、そして彼女がどれほど誇りを持って競技人生を終えようとしているかを実感した。彼女にはとても感謝していると伝えた。また彼女のお母さまからも、フィギュアスケーターとしての坂本花織を発掘できたことへの感謝の気持ちを込めた温かいメッセージをいただいた」と振り返った。

 その坂本は13日に引退会見を実施。今後は指導者としての学びを深めていく予定で、新たな立場でリショー氏と交わる可能性もありそうだ。