晴れてドジャースに入団した山本由伸投手(25)を28日、古巣オリックスの湊通夫球団社長(61)が祝福した。テレビで会見の様子を見た湊社長は「緊張はしてましたね。疲れてるな、という親のような気持ちで見ていた。送り出す方としてもハッピーな気持ち」を笑顔を見せた。

 4年前から山本の夢を聞き、結果を出してきたエースを快く送り出した。「最初は軽いタッチの話で〝日本一になったらね〟と言っていた。それが現実のものになった。確実に毎年、一定の成果を出すのはすごい。大きなケガもなく、自己管理をしながらやっていたのは素晴らしい。一流でクレバー」と評した。

 3年連続の投手4冠、沢村賞を獲得し、低迷が続いたチームを3連覇に導いた。貢献度はいうまでもなく「下位に沈んでいると自分でモチベーションを維持しないといけないけど、上位だと自然とモチベーションが維持できる。いい環境だったのかなと思う。彼が今日も言っていたけど、勝てるチームを選んだというのはそういう経験もある。勝つ環境に置かれると自然と周りからスイッチが入る」と新天地でも変わらぬパフォーマンスを期待している。

 昨年の吉田正尚(レッドソックス)に続いて2年連続でチームの中心選手をポスティングでメジャーに〝輩出〟。戦力的は大きな痛手とはいえ「監督からしたら当然嫌だと思うが、それを前向きに捉えている。本来日本に残ってプレーする環境、年俸の環境が上がればいいけど、MLBとNPBの収益の格差はさらに開いて6倍~7倍と言われている。向こうでプレーしてみたいという気持ちは中嶋監督はよく分かっている」と日米の格差を踏まえ、選手の意思を尊重している。

 続けて「前向きに一定の成果を上げた選手で言えば、オリックスの育成はしっかりしているし、育っていけばさらにもう一つチャンスがある。ドラフトでも〝来たい〟という球団だと意欲が違ってくる。(メジャーに)出たいのに押さえつけるより、快く送り出し、次の選手が意欲的になる環境をサイクルとして回す方がいい。先のことは分からないけど、短期的にみたらそういう球団です」と好循環につながると見ている。頑張ればメジャーへの道も開けるオリックス。若手選手はもちろん、プロ入りを目指す球児にも明るい指針を示した。