西武からFA宣言していた山川穂高内野手(32)のソフトバンク入りが決まり、FAによる流出者は昨オフの森友哉捕手(28=オリックス)に続き12球団最多の21人に上った。

 これでチーム打率2割7分3厘、同得点782得点、196本塁打、同得点圏打率3割1厘を誇った2018年の〝山賊打線〟はとうとう完全解体となった。圧倒的な攻撃力でパ・リーグを制した同年に3度組まれた「ダブル・クリーンアップ」のオーダーはこうだ。

 ①秋山翔吾(現広島)②源田壮亮③浅村栄斗(現楽天)④山川穂高(ソフトバンク)⑤森友哉(オリックス)⑥外崎修汰⑦栗山巧⑧中村剛也⑨エルネスト・メヒア(21年途中退団)。

 このうち〝第1クリーンアップ〟を形成していた浅村(当時打率3割1分、32本塁打、127打点)が同年オフにFAで楽天へ移籍した。さらに森(同打率2割7分5厘、105打点)も昨オフにオリックスへ。そして今回の山川(同打率2割8分1厘、47本塁打。124打点)がソフトバンクへ移籍となり、当時のチーム本塁打数の48%、同打点の32%を稼いでいた3人がきれいにパのライバル3球団へと分散する形となった。

 浅村は4年総額28億円の好待遇で楽天の4番、森も4年総額18億円で吉田正尚が抜けたオリックスへ。そして異例の逆風が吹き荒れる中、ホークス入りを決めた山川も4年総額12億円プラス出来高で新天地に迎えられた。

 19年から就任した渡辺久信GM(58)は取得予定も含めれば、これまで計9人のFA選手全員と残留交渉を行い、十亀、熊代、増田、岡田、外崎、源田(FA前年に5年契約)、平井と7人の引き留めに成功。昨年の森、今年の山川は移籍を決めたが、直近の山川に対しても最後は「これはもう彼が選んだ道。それをわれわれは尊重して彼にはホークスで頑張ってほしい」と温かく送り出した。

 予算に制限がある中で、渡辺GMは「FAは選手が取った権利。これをどう使おうがわれわれはしっかり尊重する」と話す。誰が抜けても残っても現有戦力でいかに5球団に対抗し、チームを前進させていくのか。その最善策を考えていくスタンスに変わりはない。(金額は推定)