東京スポーツ新聞社制定「2023年度プロレス大賞」の女子プロレス大賞を初受賞した「スターダム」の中野たむが、独占インタビューに応じた。4月に悲願のワールド王座を初戴冠し、5月には6年ぶり2人目のワールド&ワンダーの2冠王者に君臨したが、10月に左ヒザを負傷。鈴季すずとのワールド王座戦中止からベルト返上と、失意のどん底へ突き落とされた。SNSからも姿を消し、暗闇の日々で頭をよぎったのは引退の2文字。当時の苦悩を激白した。
――女子プロレス大賞初受賞おめでとうございます
中野 ありがとうございます。ファンの皆さんには本当にたくさんご心配とご迷惑をおかけしてしまって、そして赤いベルト(ワールド)のチャンピオンとしての責任も最後まで果たせなくて、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。それでもたくさんの人が手を差し伸べてくれて、私は一人じゃないんだと思うことができました。私もプロレスで人を助けていきたい。この賞を受賞して改めて強く思いました。
――欠場中はどんな生活を
中野 ヒザを負傷してから1か月は動けなくて寝たきりの状態でした。少し動くだけでも痛くて夜も眠れないし、プロレスのことを考えると涙が出てくるし。それから1か月たって、ヒザに着けていた装具を外した時に自分の感覚では動ける状態じゃなかったんです。その瞬間、今までずっと張り詰めてたものがポキッと折れてしまった。毎日「王者失格だ。返上しろ。もう辞めちまえ!」とか私に対するSNSの言葉に私が反論し続ける記者会見みたいなのが頭の中でずっと開かれてて、「もう無理だ」ってなっちゃった。
――現役引退を考えた
中野 はい。(エグゼクティブプロデューサーのロッシー)小川さんに電話して「返上させてください。もう続けられません。辞めたいです」って言いました。もうプロレスをするのが怖くて、ケガをするのもさせるのも怖いし、もうこのまま辞めようって本気で思いました。でも、いろんな人が気にかけてくれて、ファンの人が温かい声をくださった。
――選手にも支えられた
中野 最近では、高橋奈七永が連絡くれて一緒に海に連れていってくれたり、KAIRI(カイリ・セイン)さんも「大丈夫。なんでもいいから私にぶちまけてね」って連絡くれて。(安納)サオリちゃんは連絡くれるたびにたむのいいところ3つ言ってくれて、なっちゃん(なつぽい)は焼き肉食べに連れてってくれたり。スターダムってみんなが愛し、支え合ってる団体だなってすごく感じました。
――11月30日には約1か月半ぶりにSNSを更新し話題を呼んだ
中野 本当にファンの皆さんに支えられてます。私ってアンチもすごく多くて、いろんなコメントがSNSに届くんです。欠場期間はその声が苦しくなってしまって、SNSに触れなくなってしまった。そんな中でもファンの方から「たむちゃんのために動画作ったよ」とか、「ゆっくりでいいから待ってるね」とかのコメントが通知で届いて。こんなにたくさんの人が待っててくれているんだ、支えてくれているんだって思ったら、このまま(プロレス界から)いなくなるわけにはいかないって思うことができました。
――現在のケガの状態について
中野 日常生活は送れるほどには良くなりました。でもまだ深くしゃがんだりするのは、痛みが激しくて。なので最近は朝と夜にジムでヒザの強化トレーニングをして、以前より鋭いキックが打てるように練習してます。
――王座戦が中止になった鈴季に対して
中野 本当に申し訳ないことをしたと心から思ってます。すずは若くて、才能にあふれてて、すごいプロレスラーだと思う。だから私もすずとタイトルマッチがしたかった。なので両国(29日)ですずに赤いベルトを取ってもらって、完全復活した中野たむで挑戦させてほしい。
――復帰について
中野 赤いベルトの王者としても、2冠王者としてもやりきれなかった。全力で復帰を目指します。引退はしません!













