これで竜投手陣の〝不遇〟にピリオドが打たれるか。2年連続最下位にあえぐ中日が課題の貧打解消に向け、巨人を自由契約となった中田翔内野手(34)の獲得に成功。そのことを誰よりもチーム内で喜んでいるのが柳裕也投手(29)だ。今季は好投を続けても〝歴史的貧打〟に苦しみ4勝11敗に終わったが、周囲は中田加入による得点力アップを期待しており、来季はエース右腕の逆転現象(11勝4敗)どころか、夢の20勝到達さえあるとみている。
5日に名古屋市内の球団事務所で2度目の契約更改交渉に臨んだ柳は、4000万円増の年俸1億4800万円でサイン。前回11月27日の交渉では「査定に表れないことを評価してもらいたかった。一度持ち帰って球団と自分の考えを照らし合わせたい」として保留していたが、この日は「球団もなかなか勝ちがつかないというのは十分考えてくれた。これだけ年俸も上げていただいて感謝しています」と納得の表情を浮かべた。
今季の柳は24試合に先発登板し、リーグ6位の防御率2・44を誇りながら打線の援護に恵まれず黒星が大きく先行した。特にシーズン後半は登板した10試合で計68回2/3を防御率1・44と圧倒的な成績を残したが、援護点はすべて1点以下でまさかの1勝5敗。象徴的だったのは、8月13日の広島戦に9回を被安打0で完封しながら無援護に泣き〝幻のノーヒットノーラン〟となってしまった。
そんな中で打点王に3度も輝いた中田の加入はチームにとっても投手陣にとっても吉報でしかない。7年目右腕は「(中田との対戦では)5割ぐらい打たれているイメージがある。レベルの高さを感じた。巨人戦で中田さんの名前がスタメンにあるのとないのでは気持ち的にも全然違った。それだけスーパーな選手と一緒にやれるのは楽しみですし心強いです」と大歓迎。さらに4月22日生まれの柳は「(中田と)同じ誕生日なのでうれしい」と笑顔を見せる。
チーム関係者は「はっきり言って今季の柳は12球団一報われない投手だった。投球内容からして4勝11敗なんてありえない。勝負強い中田が『4番・一塁』にデーンと座れば来季の柳は15勝、いや20勝も夢ではない。『中田さんがいれば大丈夫』とプラスに考えるのと『今日、打線は打ってくれるのかな…』『1点も与えられない』と不安に思ってマウンドに上がるのとでは精神的な部分で全然違うよ」と指摘する。
竜の右のエースは「やはり先発投手は勝ってなんぼ。チームを勝たしてなんぼです。(自分の成績は)貯金どころか借金が多い。来年は誰が見てもいい成績だと言われるように頑張ります」と逆襲を誓う。この日の交渉の席でも加藤球団代表から「中田が来るから来年は点を取るぞ」と言われたことを明かす。
〝無援護地獄〟に泣いた悲運の右腕が、中田加入効果で来季はどんな好成績を残すか楽しみだ。(金額は推定)












