獣神サンダー・ライガーが気になる話題やプロレス観を語る「獣神激論」。今回は来年1月4日東京ドーム大会の注目カードを徹底解説する。ウィル・オスプレイ、ジョン・モクスリー、デビッド・フィンレーの三つどもえ抗争となった混迷のIWGP・USヘビー級王座戦線には厳しい意見を連発。選手によるベルト破壊がまかり通る現状に異を唱えた。

【ライガーが語る獣神激論(32)】来年の東京ドーム大会のカードが続々と決まってきましたね。US王者のオスプレイはモクスリー、フィンレーとの3WAY戦。4日の大阪大会でフィンレーがベルト(本来のUSベルトとUKベルトの2本)を破壊したことで新しい王座がつくられるって話なんだけど…。どうなんだろう、そんなにコロコロとタイトルが変わっていいのかなって思うんだよね。

 ベルトの重みというのかな。古くはNWAの時代から、王者という存在は尊敬されるべきなんだよね。それが今は軽くなってしまってるんじゃないかなって感じる時がある。「だからプロレスは~」みたいに言われたくないじゃないですか。

 僕は古い人間なので、ベルトを壊したり放り投げたりっていう行為にどうしても嫌悪感がある。これは内藤(哲也)選手がインターコンチのベルトを投げてたころからずっと言ってること。ライガーうるせえなってけむたがられるのかもしれないけど、この意見は変えたくない。ベルトをぶっ壊したフィンレーが、何のペナルティーもなく挑戦できるというのも、本来はおかしいことだと思うしね。

 これはこの3人が集まったらすごい試合になるって分かってるからあえて厳しく言っています。変なことしなくて、内容で勝負すればいいやんって素直に思う。その上で勝敗の予想に移ると、僕は3WAYというルールだと経験値の豊富なモクスリーに一日の長があると思うんだよね。もちろん他の2人も対応はできると思うんだけど、ここ一番の「詰め」というか、モクスリーが上回ってきそうかな。

 オカダ(カズチカ)選手とブライアン・ダニエルソンの再戦も決まりました。オカダ選手もそろそろIWGP(世界ヘビー級王座)を腰に巻かなきゃってところがあるし、ここでやっぱりオカダは強かったねってものを見せてほしいよね。

 ブライアンは内藤選手に似てるイメージ。試合中のひらめきというか、うまいんだよね。もともとジュニアの選手だからね? サイズが全てではないけど、あの体でWWEのトップに立つことがいかに難しいかを考えれば、彼のすごさはおのずと分かるんじゃないかな。

 前回の対戦で負けてしまったオカダ選手も敗因はすべて整理できてると思う。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉があるけど、僕たちがどうこう言うまでもなくやってるでしょう。再戦は間違いなくレベルの上がった戦いになるだろうし、楽しみだね。

 IWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロムはエル・デスペラードを挑戦者に指名しました。間違いなくこの2人が今年の新日本ジュニアを引っ張ってきたよね。デスぺはデスマッチをやったりすごく幅を広げてるし、ヒロム選手はヘビー級のIWGPに挑戦したり、2人とも確実に自分の道を歩んでいる。今後の新日本ジュニアの流れを占う重要な試合になるだろうね。口ではなんだかんだ言うけど、お互いにリスペクトのある関係だと思うし、ものすごい試合になることは間違いないよ。