日本シリーズ第7戦は5日に京セラドーム大阪で行われ、阪神が7―1でオリックスを下して1985年以来、38年ぶりの日本一に輝いた。かたや、佐藤輝明内野手(24)の初の大舞台は個人的にほろ苦い結果に終わった。

 佐藤輝は7戦を通じて持ち味の一発を放てず第4戦では自らの三塁守備での失策から失点を重ね、第7戦も4打数無安打に終わるなど反省点の多い日本シリーズとなった。それでもチームとして球界の頂点を極めた実体験は今後の大きな財産となる。

 ここまで岡田監督から注文を付けられることも多い。しかし言うまでもなく、それには理由がある。成績面に加え、指揮官いわく「姿や。野球をしている時のな」。球団の将来を担う背番号8が求められているものはチームリーダーとしての資質だ。その点において「相当な進歩、すごい成長や」と褒められる部分もあった。

 岡田監督が佐藤輝の飛躍的な成長ポイントとして指摘したのは、今年から固定起用となった三塁守備についてだ。自軍投手が一発を食らった時など流れが良くない場面になると、自らマウンドへ歩み寄るシーンが今季は試合を重ねていくごとに増えていった。

 指揮官は白い歯をのぞかせながら佐藤輝の〝進化〟に関し「マウンドへ声かけに行ってるのな。ベンチから見てて『何言うてんやろ?』って思うけど。8月の(長期)ロード中から、ちょっと変わってきた」と満足げに明かす。

 そして、こうも続けている。「練習でもノック終わったら、走塁練習もやって。前までは、ノック終わったらずっとクーラーのとこに(涼んで)おった。そういう姿を俺ら(首脳陣)は、ずっと見とるってことや。自分ひとりでできることをちゃんとやらなアカンということ」。

 名実ともに虎のリーダーになるべく、佐藤輝は来季以降もさらなる〝超進化〟を期待される。