2年連続でセ・リーグのBクラスに沈んだ原辰徳監督(65)率いた巨人。来季までの契約を残して引責辞任し、阿部慎之助新監督(44)のもとで再出発を図る。3年ぶりのV奪回を目指しながら、CS出場も果たせなかった舞台裏では何が起きていたのか…。第2回はマウンド上で発生していた阿波野秀幸投手チーフコーチ(59)の「コミュニケーション難」にスポットを当てる。

【巨人2年連続Bクラスの裏(2)】今季のチームが最重要課題の一つとして取り組んだのが投手陣の改革だった。しかし、守護神・大勢が6月末に故障離脱するなど苦戦は続いた。計算が立たなくなった首脳陣にとっては想定外の誤算。苦しい状況に拍車をかけたことも事実だが、投手陣を束ねる阿波野コーチの「コミュニケーション難」を問題視する指摘もあった。チーム関係者はこう明かす。

「阿波野コーチが披露する〝小ボケ〟が選手の間ではあまり評判が良くなくて…。最初こそ笑っていたのですが、小学生がするようなイタズラやギャグばかり仕掛けてくるので、選手たちも内心は『…で?』といった感じで毎回反応に困っていました」

 もちろん、阿波野コーチなりのコミュニケーションの一環だったに違いない。特に投手陣は20代の若い選手も多く、距離を縮めようと考えたなかでの行動だったのだろう。だが、かえって選手たちに余計な気を使わせるような事態を招いてしまっていたという。

 お互いの〝すれ違い〟は試合が緊迫したマウンド上でも起きていた。今季のチームでは投手交代は原監督が球審に告げ、そのままマウンドまで足を運んだ。それ以外のピンチの際などにマウンドへ行く役割は阿波野コーチが務めていた。その時の「声掛け」にもまた投手陣との間に〝温度差〟が生まれていた。

「阿波野コーチがマウンドに来るタイミングが絶妙にワンテンポ、ズレている時があるんですよね。声が小さかったりして、何を言っているのか分からない時もあったらしいですし、選手によってはそれが原因でフラストレーションがたまった人もいたと聞いています」(別のチーム関係者)

 チーム防御率はリーグワーストだった昨季の3・69から同5位の3・39まで一応の改善はみられた。成績上は上向いたが、最後まで修正されることがなかったボタンのかけ違い。阿波野コーチは今季限りで退団するが、さまざまな課題は来季へ持ち越しとなった。